「陪審制」を理解するうえにおいてはよい書籍である
★★★★☆
「陪審制」を考えるについての格好な書籍であるといえる。日本でも戦前には「陪審制」が実施されていたが、その歴史にも触れ、実施資料もあり、なぜ、それが失敗に終わったか(著者は失敗だとは考えてない−この辺は「贔屓の引き倒し」の感がする)についても言及がある。
惜しむらくは、失敗を認めないことのほかに、日本の「陪審制」が大正デモクラシ−の所産であると結論付けていることにある(日本の「陪審制」についての先駆的な書籍である『近代日本の司法権と政党』〔三谷太一郎 塙書房 1980年9月1日〕によると「原 敬」が自党の発展のために司法省の権力を削ごうと考えていたことにある)。つまり、「陪審制」の導入に熱心なあまり自説に都合の悪いものは隠蔽するという傾向から抜け出せない(他の「陪審制」の導入論者の書籍も同じ−『裁判員制度は刑事裁判を変えるか−陪審制度を求める理由』〔伊佐千尋 現代人文社 2006年5月15日〕)。
こうした「我田引水」的なところを除けば、「陪審制」を理解するうえにおいてよい書籍であるといえよう。
陪審裁判について最もわかりやすく書かれた本
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陪審裁判について最もわかりやすく書かれた本。思うに陪審裁判反対派の人々の多くは実際の陪審制がどのようなものであるかを知らず、テレビや新聞で見聞きしたこと(特にO.J.シンプソン事件について)を鵜呑みにして日本への陪審導入を反対しているのではないだろうか。是非一度この本を読んで欲しい
陪審裁判について最もよくわかる本
★★★★★
陪審裁判についてわかりやすく書かれた本。陪審裁判反対派の多くは陪審裁判が実際どのようなものかを知らず、新聞やテレビで見聞きしたこと(特にO.J.シンプソン事件)をもとに陪審裁判に反対しているのではないだろうか。私もこの本を読むまでは陪審裁判導入に対し疑問を抱いていたが、読後は参審制のような折衷的制度よりも陪審制の方が日本にはふさわしいと考えを改めさせられた。