日中通販比較【総括編】 (越境ECは本当に有益なビジネスか 3)
価格: ¥0
本書は、日本ダイレクトマーケティング学会で1年間実施してきた研究がベースとなり執筆したものです。中国の通信販売ビジネスは、2013年に約1800億ドル(約18兆円)で日本を追い抜き世界第2位の巨大市場なることが予測されています。日本の通販企業も広大な中国市場を注目しており、経済産業省も越境ECを積極的にサポートしています。その一方で、楽天やヤフー、ソゾタウンなどの大手ポータルサイトが相次いで中国通販ビジネスから撤退し、その難しさを示しています。本書は、[越境ECは本当に有益なビジネスか]という視点で、日本の通販ビジネスと比較しています。中国へ進出し通信販売を始めてみたが、中国の消費者はまったく反応してくれないという難問に直面し「なぜなのか?」ということを十分に説明できないままとなっています。本書は、その答えを明記しております。特に、中国通販関係者、中国通販市場を検討されている方、中国通販ビジネスで苦労されている方にお読みいただければと思います。
<目次>
はしがき
第1章 中国通販ビジネスの戦略的視点
1-1.なぜ、今戦略的マーケティング実行力が必要か
1-2.コトラーのSTM戦略概念
1-3.なぜ日本のダイレクトマーケティング企業は失敗するのか?
1-4.戦略的マーケティング視点
1-5.From .com to .profit(ドットコムからドット利益へ)
第2章 消費者ターゲット戦略
2-1.出店者利便性重視のアリババグループ戦略
2-2.中国消費者ターゲット調査
2-3.80年代、90年代生まれがけん引する通販ビジネス3.0時代
第3章 商品販売戦略
3-1.なぜ商品販売戦略が重要なのか?
3-2.中国で注目されている商品群
3-3.商品の品質問題
3-4.現地化戦略に沿った商品販売戦略
第4章 メディア戦略
4-1.[動く標的](Moving Target)に対応したメディア戦略
4-2.日本商品の認知度の低さ
4-3.中国EC通販ビジネスにおけるメディア戦略の特徴
4-4.富裕層に向けたメディア戦略の特徴
4-5.中間層に向けたメディア戦略の特徴
4-6.メディアプランナーを支援するサポート会社
第5章 広告戦略
5-1.マス広告の限界
5-2.販促主導の広告戦略
5-3.マス広告からネット広告重視へ
5-4.ネット通販の広告戦略の目的は集客戦略
5-5.ECショップとソーシャルメディアの融合
5-6.買物本位のハブがなぜうまく作動しなかったのか?
5-7.自社ウェブサイトのクオリティの向上
5-8.日中間のネット通販ビジネスに対する相互の理解と信頼関係の構築
5-9.現地化通販とCRM戦略
第6章 物流戦略
6-1.ネット通販を支える宅配物流
6-2.中国ネット通販業界における物流システムの現状
6-3.中国ネット通販事業に対する物流投資競争の激化
第7章 総括
7-1.中国消費者ターゲット戦略に関する本気度
7-2.商品販売戦略に関する本気度
7-3.メディア戦略に関する本気度
7-4.広告戦略に関する本気度
7-5.物流に関する本気度
7-6.考察と今後の課題
文字数:47754字
ページ数:A4.50ページ
【著者略歴】
菅原/正博
Proto Vision 代表取締役 ゼネラル・マネージャー
中国美術学院 客員教授 宝塚大学 杉野服飾大学 講師
大阪市立大学大学院博士課程修了、経済学博士。
主たる専門分野はマーケティング。1966年以降、約30年にわたり住友ビジネス・コンサルティング社の主催する「住友マーケティング講座」を通じて1,000名にわたる実務家に対してMBAレベルの実学教育を担当。また、86年から6年間、龍谷大学大学院修士課程でMBAレベルの実学教育を行ってきた。
著作として[メディア・ブランディング―新世代メディア・コミュニケーション]
http://www.amazon.co.jp/dp/4502462101
[次世代広告コミュニケーション―アウトサイドイン革命]
http://www.amazon.co.jp/dp/450234785X
[ファッション・マーケティング]
http://www.amazon.co.jp/dp/4795241775
等多数。
現在は、日本ダイレクトマーケティング学会 関西支部長を務めながら、日本感性工学会、日本ファッションビジネス学会、日本広報学会の理事も務める。
尚本書は、別書[日本と中国のEC通販ビジネス徹底]【全体編】から[なぜ、日本のEC企業が中国通信販売市場から撤退したのか]【資料編】を引いた差分となっています。すでに【全体編】をお求めになった方は、本書は同じ内容が含まれておりますので、お間違えないようお願いします。