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プークが丘の妖精パック (光文社古典新訳文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:キプリング/著 金原瑞人/訳 三辺律子/訳 出版社名:光文社 シリーズ名:光文社古典新訳文庫 KAキ1-1 発行年月:2007年01月 関連キーワード:プークガオカ ノ ヨウセイ パツク コウブンシヤ コテン シンヤク ブンコ KAーキー1ー1 ぷーくがおか の ようせい ぱつく こうぶんしや こてん しんやく ぶんこ KAーきー1ー1、 キツプリング,ジヨーゼフ.ラデイヤード KIPLING,JOSEPH RUDYARD カネハラ,ミズヒト サンベ,リツコ きつぷりんぐ,じよーぜふ.らでいやーど KIPLING,JOSEPH RUDYARD かねはら,みずひと さんべ,りつこ、 妖精が案内する大ブリテン史の精髄ダンとユーナの兄妹は、丘の上で遊んでいるうちに偶然、妖精のパックを呼び起こしてしまう。パックは魔法で子供たちの前に歴史上の人物を呼び出し、真の物語を語らせる。伝説の剣、騎士たちの冒険、ローマの百人隊長……。兄妹は知らず知らず古き歴史の深遠に触れるのだった。
英国児童文学の質の高さ ★★★★☆
 英国は日本と同じ島国であるが、ケルト、ローマ、デーン、サクソン人等、様々な民族が覇権を奪い合う歴史を積み重ねてきた。
つまり、かなり荒々しく、血なまぐさく、波乱万丈の歴史の国である。

 キプリングは、妖精パックを狂言回しに、史実を縦糸に、伝説を横糸に、そしてフィクションをスパイスに、それらを織り交ぜながら、
歴史物語を紡いでいく。

 英国の歴史に興味を持っている者には、たまらない一冊である。
 日本の歴史を、本書のように、ハラハラ、ドキドキさせながら、それでいて、格調高く描ける作家はいるだろうか?

 本書の続編もあるという。 邦訳が待たれる。
 ただ、本書の邦訳にほ、もう少し格調高さが欲しかった。
 
イギリス・ナショナリズムの形成を支えた児童書 ★★★★☆
イギリスの歴史を児童用に物語にしたものです。
歴史をファンタジックに描いているのが印象に残りました。

ダンとユーナの二人の子供が妖精パックを介して
歴史上の人物たちと出会い、祖国の過去の
「けがれなき歴史」(本書370頁)をインプットしていきます。
(アメリカ独立革命が欠如していたのはなぜか?)
「サクソン人でもなく、ノルマン人でもなく、
イングラン人として」(アクイラの口癖)という
言葉がリチャード卿の話の箇所で何度も現われました。
つまり、ブリテン島にいる人々は言語、信仰、肌の色など
諸々の特徴を捨ててイングランド人として結束しようということです。
ここでも大英帝国の中の植民地の人々も各々の特徴を捨てて、
イギリス人になろう、という植民地主義的思考が
キプリングの頭に働いていたと思います。
「神の慈悲によって 全人類のよりどころとなる
真実がもたらされるでしょう」(本書370頁)
「文明化の使命」という名の植民地支配。
ファンタジックに空気に弄ばれるのは心地よかったですが、
どこかダークなところがありました。

翻訳者の金原瑞人・三辺律子両氏は解説およびあとがきにおいて
確かに本書は植民地主義的な箇所はあるけれども、
読書にはキプリングの空想を純粋に楽しんで欲しい、
との趣旨のことが書かれています。
しかし植民地主義を深刻に考えすぎる性質の私にとって、
近代イギリス人の思考およびイギリス・ナショナリズムの形成の観点から
本書が翻訳されたことの意義は大きいと思いました。