つべこべ言わない いいから読め(命令形です)
★★★★★
この本のところに来た人は
いいからとにかく読め
関心があるなら読め
そして何かを感じよう。
私のつまらないレビューよりも
内容にはるかに価値がある。
ホロコースト関係の貴重な史料でもあります。
特殊任務部隊に選ばれたがゆえに
★★★★★
1.内容
インタビューの回答者は、ギリシアのイタリア系のユダヤ人だが、ユダヤ人であるという理由で、強制収容されてしまった。それのみならず、どういうわけか、特殊任務部隊に選ばれ、同じユダヤ人をガス室に送ったりする手伝いをした。そこで起こったことを回答者の記憶をたどって答えたものと言える。
2.評価
回答者は、ただアウシュヴィッツに収容されただけではなく、特殊任務部隊に選ばれたことが、この本の価値を高めているように思った(たとえばp212)。アウシュヴィッツで何があったか、特殊任務部隊とは何かがわかる貴重な文献だと思うので、星5つ。
収容所前後の生活を克明に
★★★★★
読売新聞の書評を読んで興味を持ち、購入しました。イタリア系ユダヤ人の著者が過ごした
収容所に入る前の生活のことから、移送中のこと、収容所での生活、解放前後の状況を
鮮明に、淡々と語っています。インタビュー形式だけれど、順を追って丁寧に語られています。
悲惨な内容ではあるけれど、おどろおどろしい文章ではないので一気に読んでしまいました。
ユダヤ人であるというだけで、人間が人間に対してこんなことまで出来るのか、こんな極限の
状態でも生き延びられるのかー 感銘を受けます。巻末に歴史家の資料もあるので、当時の
ヨーロッパのユダヤ人の状況についても理解しやすいです。
決して目をそむけてはならない惨劇
★★★★★
ナチスのユダヤ人撲滅。人類史上最大の惨劇。誰一人知らない人はないと言ってもいいこの収容所のこと。本書はその最も衝撃的な証言集である。特殊任務部隊の生き残りシュロモ・ヴェネツィア。数多い類書の中で、最も詳細で生々しく、体験したことを包み隠さず、正直に語っている。「死体は担架のようなものの上に互い違いに置かれました。…死体をすべらせて中に入れ、鉄が熱くなる前に急いで担架を引き上げる…」
本来なら解放前に抹殺されるはずの運命を、奇跡的に逃れて生き残った数少ない生存者の一人である。
その仕事は「特殊任務」大量虐殺。最もおぞましく醜悪な任務であった。まともに聞くに堪えない対談形式。歴史の忘却との闘い。我々が永久に忘れてはならないことを語ってくれている。