話題となっている「クリティカルシンキング」を漫画『OL進化論』を例にわかりやすく解説した本。タイトルは読者の思考を「クリティカルに進化させて、クリティカルシンカーになろう」という意図からつけられている。
『OL進化論』と「クリティカルシンカー(進化)」、なんだかこじつけのような気もするが、実はそうではない。『OL進化論』のユーモアの核心は、我々人間の思考の誤りや短絡的思考にあることが多いため、クリティカルシンキングを学ぶためには格好の題材なのだ。漫画では、気まぐれだと思われていたOLの喜怒哀楽が実は株価と連動していたケースや、社内の仲良しグループがみんなドジだからといって「うちの会社そーゆーの集めてんのかな」と推論するケースが登場する。それに対し、本書では共変関係に着目する方法、「四分割表」を使って考える方法など、クリティカルシンキングの基礎となる思考法が紹介される。1項目1見開きで完結する読みやすい構成といい、4コマ漫画を読んで楽しく学べることといい、クリティカルシンキングを楽しく学ぶためのさまざまな工夫がなされていて好感が持てる。しかも、内容はきちんと要点を押さえている。
難しいクリシン本を読んでギブアップしてしまったという人、なんとなくどんなものか興味がある、という人にはおすすめの1冊。(土井英司)
基礎をしっかり学ぶ事ができる良書
★★★★☆
本書は秋月りすさんの「OL進化論」を題材にクリティカルシンキングを
学んでいこう、という本です。
1項目につき4コマ1本とその解説、という形で進んでいきますが、1つ1つ
例示を元に解説しているため、クリティカルシンキングとは何かが
比較的わかりやすく頭に入ってきます。これをビジネスや学問で実践する
と言った場合はまた別の練習が必要かもしれませんが、基礎は確実に
身につけられますし、普段の生活に取り入れる分にはこれで充分でしょう。
この本を読んだ後、OL進化論を読んで分析するとクリティカルシンキングの
いい練習になるかもしれません。
事実、推論、考え方をマンガと共に紹介する本
★★★★☆
クリティカルとは合理的に裏も表もという意味。
進化はthinkerと進化をかけている。考えながら前に進むと言う意味。
論はOL進化論という漫画とコラボしてるという意味とノウハウ本であるという意味だろう。
つまりOL進化論とコラボした合理的に裏も表も考えながら前に進むためのノウハウ本だ。
どういう時にこのノウハウを利用するべきかというと
(1) 人に迷惑をかけるかもしれないことを判断する時
(2) お金がかかる判断をする時
(3) 将来に影響する判断をする時
の3つであり
逆に外車を買うべきかなど、
好みの判断をする時はこのノウハウを利用するべきではないと筆者は説く。
ノウハウ自体は事実を疑う、推論を疑う、正しく考えるにはどうするか、の3つで構成されているごく普通のノウハウだ。
先入観、事実と意見を分ける、理屈と感情を分ける、意見の対立と人間の対立を分ける、など
他の本にも出てくるような論理学・心理学の基礎的で大切な要素もしっかり網羅されている。
見開き2ページで1話なので移動中に読んでいて便利だった。
マンガがついているので面白く読み進められた。
ビジネスマンの書いたロジカルシンキング系の本に比べて
心理学者が書いているからかビジネスというよりは日常生活で実践できるノウハウがつまっている。
最後に文献がついているので深く学びたい人には親切だ。
どうして上記(1)〜(3)の時にこのノウハウを利用すべきかの根拠を書いてくれたり
練習問題がつけてくれていればもっと良い本になれたのでは、と思う。
秋月りすさんの漫画が面白いので
★★★★★
クリティカルシンキングの考え方を、秋月りすさんの漫画「OL進化論」(だから、この本の題名も「進化論」)を用いつつ、わかりやすく説明した本。
秋月りすさんの漫画が面白く、シリーズ(北大路書房の)のほかの本と比べてわかりやすく説明されていると思うので、星5つ。ただ、この本にとどまらず、p186の読書案内中の(「不思議現象篇」でもそうだが、さらなる文献が書かれているのが、このシリーズの長所の1つである)、「クリティカルシンキング」(入門篇、実践篇)は読んでおきたいところだ(より詳しく書かれている)。
何度も繰り返し読む本
★★★★★
4コマの漫画を使い、「OL進化論」などという軽いタイトルとは裏腹に、
クリティカルシンキングということを非常にうまく説明することに成功した
本だと思う。
この分野の代表的な書物である「クリティカルシンキング(入門編)」は
詳細な情報を網羅したすばらしい本であるが、言葉を含めてやや難しい部分
もあるが、本書はその入門的な解説書ともいえる。
著者も言っているように何度も繰り返して手にすることで、自分の思考の
隔たりや偏りを常にチェックすることを心がけようと思わせる1冊です。
クリシンの基礎が判る本
★★★★★
『OL進化論』とのタイアップがよいのか 本当にわかりやすく 『クリティカルシンキング』を解説されている漫画だと思う。
心理学の講義で ちょっと躓いている人にはお勧めかも!
漫画だからと侮るなかれって!