クラウゼウィッチーズzwei (第3章 イラストなし版)
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政策立案、遂行能力が衰退した基礎的自治体では、利害が衝突した際、比較考量ではなく、戦争によって公共選択を行うことが常態化していた。
知事会でやり取りされた低水準な冗談が一人歩きし、戦争行動委託金に目が眩んだ高等学校が多数現れた結果、若人達は部活動という名の戦争に身を投じることとなったのである。
都内に冠絶する弱小戦争部を持つ散花学院は、あまりの劣弱ぶりに「戦争部というよりは、何かの人体実験場」、「大量の死体を欲している機関が、需要が生じると委託する高校」の評価を不動のものにしていた。
戦争部の幹部、時雨黎、舞風芙美、涼波唯は麾下の男子生徒を死地に追いやりつつも、それなりに高校生活を楽しんでいたが、人命尊重を旗印に掲げる第二戦争部の台頭でその人望は流水階段を滑り落ちる蒸留水のように地に落ちつつあった。
湯水のように浪費した軍資金をチャラにする起死回生の徳政令を求めて、戦争部部長 時雨黎はついに資金を貸し付けてくれた慈善団体を攻撃した。しかし、その話を戦争部に持ち込んだ「錬金術師」の二つ名を持つ生徒会相談役、佐藤莉奈に内通疑惑が持ち上がる。
一方、「大量の死体」の材料役を押しつけられ続けた男子生徒たちは、必敗の原因を作戦参謀と断定する。謀殺のターゲットとなった涼波唯は最前線で・・・・・・。
『クラウゼウィッチーズ』(講談社)の続編、『クラウゼウィッチーズzwei』の第3章(イラストなし版)先行公開!
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