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解剖学個人授業 (新潮文庫)

価格: ¥420
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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お勧めの一冊 ★★★★★
養老先生の専門である解剖学に哲学、宗教、思想、科学までを含めた多角的な面からアプローチした良書。
生徒役である南伸坊先生が養老先生との対談をまとめてレポート形式で表現した著書であるため、読者は、養老先生の授業を受けた優秀な生徒のレポートを拝借しているような気分になる。
しかし、なんといってもすごいと感じるのは、南先生の各回のレポートを「先生の一言」という形でまとめてしまう養老先生の文章力ではないだろうか。その上、各回ごとに南先生の触れていないような問題の核心に触れてから、そっと筆を置くような養老先生の一言に、読者はびっくりさせられる。


似ている、というフシギ ★★★★☆
養老孟司といえば本職の解剖学よりも、脳のセンセイというイメージが強いが、本作では解剖学の解剖学たるゆえんを、南伸坊の巧みな面白主義で解き明かしていく。

一つひとつの講義、耳小骨の話とか、目玉の話などは、具体的でよくわかるし面白いのだが、いつのまにか解剖学の話が脳の話、数学や哲学の話に発展していってしまって、全体として本書の感想を書こうとすると、大変むずかしい。話題が多岐にわたりすぎて、話のシンがどこにあるのかよくわからなくなってしまう。

ひとつ手がかりがあるとすれば、

「コノハムシやハナカマキリが葉っぱや花にそっくりなのを、おどろくのは、鳥でもムシでもなく人間だ」

という箇所。解剖学は「形が似ている」というフシギをわかるための一つのアプローチの仕方で、そのさらに奥には「似ている」ということを面白く感じる人間の脳のフシギがある。解剖学は解剖そのもののためにあるのではなくて、形が似ている、というフシギ、そして形が似ていること自体を面白いと感じる人間のフシギ、これをわかるためのあるのかもしれない。そう理解することで、本書の輪郭がボンヤリとわかった気がする。

そういえば、南伸坊には「本人の人々」という名(迷?)著がある。顔が似ているのは可笑しい。なぜだか理由はわからないが、ともかく似ているだけで可笑しい。してみると、養老孟司と南伸坊、実は根っこはとても近しいのではないだろうか。

本作のセッションも非常に気があっているように思う。気が合いすぎてガンガン飛ばしすぎて、多少、読者がおいてきぼりになり気味である。その点が少々難ではある。

この先生は良い! ★★★★★
素人の南伸坊が生徒となって学問の重鎮達について勉強をしていくシリーズ。養老さんは解剖学の見地からいろいろな社会の出来事や人間を語る語り口、捉え方に優れた人だとおもう。私が思い込みで見たり、考えていたりした事項の考え方をどんどん変えて行ってしまう。今回も解剖学の「授業」を通してそのことを感じさせてくれるのと、南さんが自分の体験・感想を交えて身近な言葉に置き換えて我々に伝えてくれる絶妙な語り口で、学問としての「解剖学」が
非常に魅力的に伝わってくる。同時に養老先生の魅力も伝わり、学ぶと言う事が先生の力量と同時に生徒のにも力量を要求してくることが伝わってくる。シリーズの中でも面白い本だと思う。
養老氏の個人的考え方を前面に出している ★★★★☆
 個人授業シリーズ3冊目。1冊目は先生の個人的魅力を前面に、2冊目は敢えて言えば学問的面白さを前面に押し出していた。本書は、先生の考えを前面に出したという感じ。ただ正直に言うと、僕は養老孟司の個人的考え方にそれほど興味がないので、シリーズの中では一番つまらなかった。

 かわりに南伸坊という人の面白さがそれを補っていた。南伸坊という人はなんだか子供のような人だが、同時に頭の切れる人だなとも思う。

分かりやすい! ★★★★☆
この本は養老先生が南さんに授業をして、その時に南さんがとったノート(を先生が見て言葉をそれに付け加えたり、感想を書いたりしているものです。と言っても、ノートは固い内容ではなく、随分南さんが噛み砕いているのでめちゃくちゃ分かりやすいです。少しでも養老先生のことが好きな人は読むべきです。本当に分かりやすい。高校生でも大丈夫。