ラストがいまひとつ
★★★☆☆
シリーズの一作らしく、登場人物やオプ・センターなどの仕組みや、
国際的な勢力などが良く判らない部分も多く、とまどったものの、
あまり良く知らないような、ボツワナという国の事情や、
カトリックの神父達の活動、ヴードゥ教などといった部分に
まずまず興味が持てたため、読み進めることが出来た。
ストライカーという戦闘集団が武力でなく情報収集の延長で、
神父の救出を図ろうとするのは、異色であるらしい。
でも、私は元インターポール捜査官で結婚のため辞職したばかりの
女性・マリアを中心にした救出活動が良く描かれていると思ったし、
オプ・センターの職員であるマリアの夫・ダレルの不満や心配、
オプセンター内の人間関係など、なかなか良いと思えた。
また、日本の外務省の情報分析局長が登場する点なども
目新しい感じで、悪くないと思った。
しかし、ネタばれになってしまうかもしれないが、
最後の幕切れの歯切れが悪く、曖昧な感じで、
次作に続くという感じで終わるのがいまひとつだと思った。
シリーズを続けて読んでいる読者には、もしかしたら、
嬉しい終わり方なのかもしれないが・・・。