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雷桜 (角川文庫)

価格: ¥580
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:宇江佐真理/〔著〕 出版社名:角川書店 発売所名:角川グループパブリッシング(発売) シリーズ名:角川文庫 発行年月:2004年02月 関連キーワード:ライオウ カドカワ ブンコ らいおう かどかわ ぶんこ、 カドカワシヨテン カドカワグループパフ 0946 かどかわしよてん かどかわぐるーぷぱふ 0946、 カドカワシヨテン カドカワグループパフ 0946 かどかわしよてん かどかわぐるーぷぱふ 0946 江戸から三日を要する山間の村で、生まれて間もない庄屋の一人娘、遊が、雷雨の晩に何者かに掠われた。手がかりもつかめぬまま、一家は失意のうちに十数年を過ごす。その間、遊の二人の兄は逞しく育ち、遊の生存を頑なに信じている次兄の助次郎は江戸へ出、やがて御三卿清水家の中間として抱えられる。が、お仕えする清水家の当主、斉道は心の病を抱え、屋敷の内外で狼藉を繰り返していた…。遊は、“狼少女”として十五年ぶりに帰還するのだが-。
切なすぎる... ★★★★★
読み終わった後も涙が止まらず、ずっとひきずってしまう作品に出会ったのは
初めてでした。

率直な感想は「せつな過ぎる」です。
庄屋の娘に生まれながらも、かどかわしにあって狼女のように育った遊という女性と
将軍の息子という地位に生まれついても、孤独で哀しい斎道という男性。
お互いに身分の差という越えられない壁はあっても
「側女(そばめ)になれ」と殿は遊を求めているし
遊は「殿がほしい」と思ってる。
お互いが純粋に愛し合っているのに
結ばれないことってあるのかな、理不尽じゃないかなと
ずっと涙が止まりませんでした。

血が湧き立つような恋、二人を見ているとそんな気がしました。

添い遂げられなかったけれど、たった一度結ばれただけで
二人は幸せだった、そう信じたいです。

二人を取り巻く人々が温かく、優しい気持ちにもなれました。

私が未熟なせいでしょうか ★★★★☆
宇江佐先生の作品は初めて、といか時代小説自体初めて読みました。1人1人が細かく、生き生きと描かれていたので話に入りやすく、どんどん読み進められました。
が、私があまりにも恋愛恋愛と期待したせいか、実際の二人の恋模様は一瞬で、前置きが少し長い気がしました。(そこがいいのかもしれないけど…)
長編だった割には遊の魅力もあまり書かれておらず、斉道の思いの変化もよく感じ取れなかったのが残念です。
とはいえ、その時代にタイムスリップするように引き込む技術は圧巻でした。
純粋で一途なお遊に涙…。 ★★★★★
乳飲み子の時に藩の確執によって拉致された庄屋の娘・お遊がヒロインです。
拉致に携わった親父様と云う男の手によって山小屋で育てられます。
お遊拉致後の当家の悲劇の様子にも胸が痛みます。

ある時武家に奉公していた次男が山越えの時にお遊を見つけ
山を下りて実家に戻る様に促しお遊15歳の時に実現します。
その時のお遊は馬(東雲という名前)に乗り
どこからどこまで垢まみれで恰好も物言いも男そのものの少女になっていました。
そしてお遊の実家(特にお母さん)の喜び様は大変なものでした。

そこから本格的なストーリーが始まります。
ある日、次男の奉公先の殿がお忍びで村を訪れます。
それと云うのも殿は今で云うストレス性の心の病気で
度々、攪乱を起こしては家臣を悩ませていたのです。

そして偶然ともつかない殿とお遊との出逢い。。
そのお遊の武骨で気取らない口調に殿はいささか面喰いますが
まんざらでないご様子。。
次第に惹かれ合う二人には立場上、身分上の避けられない別れが…。
殿は側室になれと遊に言いますが遊は誰か(この場合正妻)
が不幸になるのはいやだとキッパリ否定します。

離れ離れになった二人は各々の道を生きていくのですが
いつも心の底には殿には遊が遊には殿がいました。
最後のシーンはとても感動的です。
悲しい別れを受け入れた遊は助三郎と云う忘れ形見を得て幸せだったのだろうか…
としみじみ思いました。

「爽快感」満点のラヴ・ストーリー ★★★★★
何とも「爽快感」満点のラヴ・ストーリーです。

この「爽快感」がどこか来るのか考えてみると、主人公の遊の「潔さ」から来ているように思えます。
徳川御三家の側室になることを言下に拒否し、その落としだねである助三郎を一家の秘密にし一切語らず、斉道の想い出として育ててゆくと言う、その心根にある様な気がします。

作者は、そうした遊の人物造形のために、庄屋の一人娘が一歳の初節句に誘拐され、山の中で育ての親の手一つで育てられ、しかも里人との接触を禁止されると言う、非常に特殊な環境で育った「おとこ姉様」として描いています。
その男勝りの気性が、そうした「潔さ」に説得力を与えているように思います。

ラヴ・ストーリーとしても、二人の出会いと別れのシーンが実に美しく、唯一のラヴ・シーンとも言える馬上の接吻のシーンも綺麗に描かれています。

この小説の素晴らしさは、そうした人物造形・状況設定だけではなく、「謎」と伏線を張り巡らせた、完成度の高い作品と言うこともあります。

なかなか読後感の良い、素敵な小説でした。
映画公開が待ち遠しい ★★★★★
時代小説のロミオとジュリエット版が映画化される本に興味を覚え読破。号泣です。遊の愛しい人・斉道が37才の若さで亡くなった事を読んで知るとせつなさで涙が溢れて…。遊が瀬田村に残る選択は正しかったのか?斉道は遊のいない江戸の世界は幸せだったのかと…。斉道が亡くなる前に言った[遊はどこじゃ]の言葉が私の胸にぐっと突き刺さりました。純愛すぎます。今年の秋に遊を蒼井優ちゃん 斉道を岡田将生クンで映画公開されます。映像でたっぷりと堪能したいと思います。