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深川恋物語 (集英社文庫)

価格: ¥580
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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人を想う気持ちにホロリとなる一冊です ★★★★☆
「深川恋物語」のタイトルから、若い男女の様々な恋愛模様を書いた短編小説集かと思っていたのですが、その範囲に留まらない作品集でした。人を想う気持ちの切なさ、つらさ、喜びが男女、家族、隣人、親子の関係を通して書かれています。6つの作品がどれも異なる展開、結末ながら、どのお話にもホロリとさせられました。

私には「さびしい水音」が印象に残りました。相手を一途に想わずにはいられない女性のサガと、相手を大事に想いながらも自分の都合が先にたつ男の身勝手さが、上手く描かれていると思います。

宇江佐さんの初期の作品集で、小説としては話の運び方に少し素人くさい印象も感じますが、それを補ってあまりある人情味溢れる作品に仕上がっており、一読の価値ある一冊です。
切ない ★★★★★
読んでいて切ない、日本人の心の根っこがこの時代にはあったんだ。
夜、寝る前に一編ずつ味わって読んでほしい。
江戸時代にタイムスリップ ★★★★☆
江戸時代の深川を舞台にした、6つの短編です。

ハッピーエンドあり、シビアな話ありで、でも、読後感が妙に爽やかで飽きません。

恋物語といっても、あまり生々しくなくて、

描写が丁寧なので、簡単に江戸時代にタイムスリップできます。

実際はどうかわからないけど、江戸時代ってこんなふうだったのかなーて思いましたよ。

等身大の人間を描いた時代小説 ★★★★☆
 6話からなる短編集だが、冒頭の「下駄屋おけい」が良かった。佐賀町の大店の娘が、向かいにある下駄屋の職人彦七の下駄を愛用している。履物問屋に嫁ぐことが決まって、最後に下駄を誂えるのだが……。ハッピーエンドの読後感が爽やかで、残りの5話も読みたくなる。書名に相応しい仕上がり。
 私が気に入ったのは、第5話の仙台堀。優柔不断で自分の思いをはっきりと口に出せない手代の姿が、実在する等身大の人の姿として力みなく描かれている。何やら切ないラストに哀愁を感じた。
 全体的にはストーリーの構成がしっかりしていて、人物や江戸風俗がきちんと描けている。時代小説として充分に堪能できる作品集だ。
ストーリーにも味のある6編 ★★★★☆
江戸深川を舞台にした下町人情ものの短編集で、吉川英治文学新人賞受賞作。
いずれの作品にもヒロインが登場し、女の心を描く宇江佐さん独特の筆致である。

中には駄作かな?と思う作品も含まれているが、概してストーリー仕立てがうまく、読者を飽きさせない。
特に『凧、凧、揚がれ』は絶品。
また『狐拳』は、油断して読んでいると「あ、そういうことか」と意表をつかれる話の展開で、してやられた印象。