インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

葬儀を終えて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

価格: ¥966
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
Amazon.co.jpで確認
クリスティー後期の傑作 ★★★★☆
クリスティーの50年代以降の作品はほとんど駄作だが、本書は例外的に面白かった。
作者作品には珍しく、読者にもきちんと謎解きができるように構成されている点もよかった。

クリスティーは、カーの魅力的な謎と独創的なトリックやクイーンの謎解きのロジックなどの点では劣るが、本書のようにコーラの「リチャードは殺されたんでしょう?」の一言だけで謎を最後まで引っ張り続けるあたりの筆力は傑出しており、へレンが鏡を見て真相に気がつくあたりの描写などは実にゾクゾクする。
これが本当の「叙述トリック」 ★★☆☆☆
僕は嫌いな作品です。犯人、動機、「リチャードは殺されたんでしょう?」という言葉に隠された秘密などは、意外性がありよかったです。ではなぜ嫌いかというと、この文章は絶対反則だからです!遺言を読み上げる場面で一人、他人が変装している人がいるのですが、たとえばAがBに変装しているとすると、その人のことをBの名前で書いているのです!つまり、クリスティが嘘をついているのです。これじゃ絶対わかるわけがありません。それに、親戚の人なら本人じゃないこと気づけよという感じでした。そうしないと仕方ないのもわかりますが、やはり納得できません。最初の方の文章は信用しないことをお勧めします。語り手がいれば、別に「語り手が本人だと思っていた」ということで納得できたのですが...
最初の事件は解決しないのか ★★★★★
最後の最後まで、最初の事件が解決したのかしなかったのかがわからなかった変わった作品。
本筋の事件が何かがわからないまま終わってしまった。
最後の仕掛けの展開の速さについていけなかったのかもしれない。
分厚いものなので、結論知ろうと、あわてて読んだのがいけなかったのかもしれない。
東京、大阪の新幹線くらいの3時間近い時間があるときに読むべきだと反省しています。
ポアロもののなかでは、読み応えがあるものです。
そして彼女は殺された ★★★★★
ポアロものの長編。
急死した富豪の葬儀の後で、彼の妹・コーラが言った。
「リチャードは殺されたんでしょう?」
そしてコーラが殺され、その発言は真実味を帯びる。
残された親族たちは、誰もがお金に困っており、
疑わしくないとは言い切れない。
富豪の友人の弁護士は、ポアロに真実を知りたいと依頼し、
ポアロは動き始めるが。。。

最初のツカミがうまい一作です。
出てくる親族たちはそれぞれ怪しいのですが
その書かれ方、それぞれのキャラクターや事情が
魅力的で、ひきこまれます。
そしてラスト。
最後まで面白い、クリスティーの上質な一作です。

かなり巧妙!がんばって読めば犯人を当てられます! ★★★★★
「リチャードは殺されたんじゃなかったの」コーラのこの発言が波紋を呼び伏線となって物語は展開していく。
葬儀の後の一族皆それぞれに殺人を行う動機は次々に出てくる。
そして、それぞれにアリバイが怪しい。コーラを殺害したのは誰なんだろう?リチャードを殺害した犯人と同じなのか?そもそもリチャードも殺害されていたのか?同一犯?

しかし、読み進めていって今回は私は犯人を見つけました。決定的な「矛盾」を犯人はさらけ出していたのです。鋭い読者なら途中で犯人を見つけられると思います。この作品で犯人が見つけられないようだと「アクロイド殺し」の犯人を見つけるのは無理でしょう(笑)

アガサのヒントに気がついて犯人が分かった人もかなりいるのでは?と思います。そういう関心から読み進めていく楽しさがこの作品にはあります。話の展開の独創性や意外性はやはりアガサ独特ですね。人間の心の奥深さへの洞察力というか、つくづく人間の心の意外性を熟知している著者ならではの作品だと思います。