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The Damned Utd

価格: ¥1,101
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Faber and Faber
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70年代イングランドサッカーファンにとってはたまらない作品 ★★★★★
ちょうど今英国で映画として公開されている有名な作品の原作です。先月の「サッカー批評」での紹介に促されて読んでみました。いや驚きました。なんと言う作品でしょう。ただただ圧倒された言ったところが正解でしょうか。まず第一に、これは70年代前半のイングランドサッカーマニアとにとってはたまらない作品です。当時ダイヤモンドサッカーで流されたderby county, leeds united (原題のdamned unitedはleeds unitedのことです)の選手たちが皆登場します。bremner, hunter, medeley, cooper, allan clarke, lorrimer, roy mcfarland,hector, colin toddたちの懐かしい面々です。次に、ここで描かれるのは今のようには金銭的には恵まれていなかったイングランドのプロサッカーの当時の現実が生々しく描かれています。絶え間なくそして仁義なく行われる移籍、そしてここにはまだ外人選手どころか黒人の選手すらその姿を現すことはありません。第3に、驚くべきほどの汚い言葉のオンパレードと繰り返しです。この文体が主人公の監督brain cloughの焦燥感とobsessionを赤裸々に表現しています。第4は、この小説のユニークな構成です。話は二つの異なった時代がシンクロしながら、進行します。一つはcloughが1974年に監督としてleeds unitedにたどり着くまで、もう一つはcloughがleeds unitedの監督に就任してスピード解任にされるまでの1974の夏からのわずか40日間です。そう時代は1973年から1974年が中心となります。というわけで背景とし浮かぶのが1973年のイングランド代表のワールドカップ予選敗退です。これは本書でも少なからぬページが割かれます。最後にここに描かれるのはなんともいえない英国の社会の縮図です。これは決して紳士の世界ではなく、裏切りと二枚舌そして結果のためには全てが肯定される驚くべき社会です。さて皆さんはどのように読みますか?たしかに70年代初期のイングランドサッカーに就いての最低限の知識があった方が楽しみは倍化します。