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満鉄調査部―「元祖シンクタンク」の誕生と崩壊 (平凡社新書)

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: 平凡社
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シンプルな入門書 ★★★★☆

本書は満鉄関連の著作の多い、
早稲田大学大学院教授の著作である。
近年、調査研究においては外すことのできないシンクタンク、
その元祖としての満鉄調査部の歴史を
シンプルな新書一冊にまとめている。

満鉄は単なる一会社ではなく、その調査部も
現在の調査部とは比べものにならないほどの機能と
役割を果たしていた。

筆者の『満州と自民党』を併せて読むと、
満鉄という会社が戦後日本に果たした
大きな役割が理解できるだろう。
国際的に活動した巨大シンクタンクの魅力 ★★★☆☆
筆者は、戦前の日本経済ブロック研究の第一人者。実に多岐にわたる満鉄調査部の活動の中で、本書では経済・金融分野の研究と満鉄調査部事件に多くを割いている。

これだけでも1冊を書けてしまう満鉄調査部事件に関しては、基礎から始めて、近年中国で見つかった逮捕者の獄中手記までを50ページに詰め込んだため、入門書なのか、研究成果の解説なのかどっちつかずで物足りない感があった。

かつて満鉄の調査をしていたことがあったが、大豆の規格作り、通貨の統一、鉄道の収益調査、ロシア・華北の分析など、改めて本書を繰っていると、無政府に近かった旧満州で経済政策や国際関係で、強い実効性を持ちながら、東アジア全域を股にかけた調査活動が出来た「満鉄調査部」に魅力を感じずにはいられない。

新資料を駆使した労作 ★★★★☆
満鉄調査部については類書が多い。本書は小ぶりであるが、新資料を駆使した労作である。満鉄調査部で研鑽に励んだ研究者たちが、戦後になって大学教授等となって活躍した。若いうちの猛勉強が後年役に立つ。そんなことも思い知らされてくれる。
不思議な組織 ★★★☆☆
久しぶりに満鉄調査部関係の作品を読みました。新書という性格でしょうか、人物に焦点を当てるのか、それとも満鉄調査部が持ったイデオロギーの解明に焦点をあわせるのか、どっちつかずになってしまったようです。しかしながら満鉄マルクス主義という時代が生み出した奇妙な存在と尾崎秀美との関連への理解の取っ掛かりは十分に与えてくれます。またマルクス主義という存在が戦前の日本の知識人に対して持った魅力の一端についても適確な指摘がなされています(200ページ)。また第五章の戦後との連関を取り上げた部分も短いながらも重要な指摘がなされています。