近未来のロボット社会をえがくSF作品
★★★★☆
Macmillan ReadersのLevel 4(1,400語レベル)
語数 18,000 YL 3.5
Isaac Asimovの「われはロボット」として有名な古典的SF作品のリトー
ルド版である。
時は21世紀中盤〜後半。世の中にはロボットが進出し、人間とコミュニ
ケーションをとっていた。
本書は、Susan Calvinというロボット心理学者にインタビューをして、
特に印象に残ってるロボットについて語ってもらうという構成になっている。
本書では、
人間の子どもから家族のように非常に慕われているロボットに違和感と嫌悪感
を感じる両親の話、
自分を作り出したのは自分よりも「下等な」人間ではないと悟ってしまった
ロボットの話、
人間が見ているところでは決められた仕事をするが、目の届かないところ
では引き連れのロボットと意味不明の行進をする不具合のロボットの話、
人間の感情を読みとることができるロボットの話、
多くのロボットの中に身を隠してしまった別の種のロボットの話、
そして市長に立候補した人間は実はロボットの疑いがあるという話
が書かれている。
ロボットが人間の世界の中に本格的に入ってきたら、実際に起こりえるような
話ばかりで、Asimov氏の描くSFの世界に引き込まれながら読み進められる。
本の設定では、このような世界はあと40年程すれば到来することになる。
現実にもロボットを目にすることも多くなった今、読んでみたい。
他のMMRシリーズと同じく、英文のボリュームはあるものの、英語は読みやすい。