先日放送された、ちあきなおみさんの特集番組を繰り返し観て、現在マイブームになってます。
　しかし、このアルバム、「新規ファン入門編」という売り方は誤解を招くと思います。
　私のように、テレビ放送から夢中になった者は、ちあきさんがレコード会社を変えたことは知らないので、
「黄昏のビギン」や「紅とんぼ」が収録されていて当然と勘違いしてしまいます。
　この６枚組コレクションは、コロンビア時代の２枚組シングルベスト。編集ライブ盤２枚。カヴァーアルバム２枚と捉えると、
コンパクトなベスト盤が３つ揃ったものなんです。

　近日(２００９年１２月)、未発表ライブＣＤが発売されます。
　初心者は、それを考慮しながら、コロンビア時代のベスト、テイチク時代のベストの順にコレクションしていったほうがいいのでは
ないでしょうか？

　それにしても似たようなタイトルのベスト盤が多すぎて、何が決定版なのか困惑してしまいます。
　他のレビューを読ませていただくと、たった一曲のために購入しなければならないベストも沢山あるようですね。

　因みに本アルバムのブックレットはレコードジャケットのカラー写真や可愛いアイドル時代の写真が沢山掲載されていて、１００ページ近い厚さに、とても満足しています。

１,２枚目のシングルカットされた曲を集めたCDも当然良いのですが（かなり貴重な曲も含まれているみたい）私はなんと言ってもDisc4: ライヴ トラックス.VOL2、これには感動いたします。

このCDセットのタイトルにもなった曲から始まります。この曲で女のやさしさを歌い上げるのには参りました。そして私の好きな5.劇場6.バラード7.喝采、この辺の流れはたまらない。「良い曲というのは、また聴いてみたくなる曲」本当にそれらの曲です。さらに「何度でも聞きたくなるのはうまい歌」全てのテクニックを使い歌いこむこれらの曲は現役時代を「喝采」しか知らず、コロッケなどの物まねで、慣れ親しんでいたこの歌手の評価を覆す素晴らしいものです。もうオランピアで観客に語りかけるシャンソン歌手、そのような雰囲気のある曲群ですよ。全て素晴らしいのですがこのライブCDはお宝となっております。

　誰にも、まねのできない歌唱力、表現力を持った、ちあきなおみさんが歌謡界から突如として姿を消したことが、とても切なく、悲しく思います。このCDには、彼女の魅力が凝縮されているので、時間があるときには、6枚全てのCDを一挙に聴きながら、彼女の幻影を追いかけています。多くの復帰を熱望する声は、ファン共通の願いではありますが、せめてラジオ番組でもいいので、元気な声を聞かせて欲しいものです。

昔はそれ程のファンでは無かったのですが、＜別れたあとで＞の頃からこれ程しんみりと味わいのある人がいるのかと、やっと分かりました

どんなジャンルの歌でも完璧にこなす歌手が何人いますか？ひばりさんとちあきさんの２人だけではないでしょうか、このアルバムは国宝物です、聞かなくては一生の損です、それぐらい言い切っても過言ではありません、特に＜あまぐも＞＜夜へ急ぐ人＞＜女のシャッフル＞など等

聞いても聞いても飽きが来ませんライブも素敵です、皆さん＜ちあきワールド＞を楽しんで下さい。

六枚組で、シングル発売曲が40曲。そしてライブの録音が38曲。
ライブの雰囲気が良く伝わってきます。コンサートに行ったことの無い人にお勧めです。
ポップスが中島みゆきや陽水のもの、「五番街のマリー」まであって、「夜を急ぐ人」も含めて20曲。
締めくくりは、夢は夜ひらく、夜霧よ今夜も有難う、恍惚のブルースなどなど20曲。

これを買ったら一日たっぷりとちあきなおみの世界にひたれます。
早く復活してほしい。