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オッリペッカ・ヘイノネン―「学力世界一」がもたらすもの (NHK未来への提言)

価格: ¥998
カテゴリ: 単行本
ブランド: 日本放送出版協会
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教育をあえてスローダウンさせることで競争力を高められる ★★★★☆
国際社会の競争に勝ち抜く人材を育てたい・・・どの国でもそのように考えています。フィンランドでは、あえて授業のペースをスローダウンさせて、競争力のある人材の育成に成功しています。「競争させなければ学力は伸びない」という主張をされる方は多いですが、外国では異なる結果が出ているようです。本書一冊で「フィンランドの教育」として日本で喧伝されている内容は理解できますので、新書感覚で読まれるといいと思います。

とはいえ、フィンランドメソッドに「銀の弾丸」を期待している方は、この本をcriticalに読むことをオススメします。国としての文化、歴史、経済状況などあらゆる面で異なる外国の教育事例ですから、安易なマネは絶対に避けるべきでしょう。インタビュアーである佐藤学氏ですら、フィンランド訪問は3回しかないのですし、フィンランドについての負の部分への質問・言及は本書ではゼロです。アメリカ以上の銃社会であることも触れられていません。Heinonen氏のメッセージを正しく受け取ることができるかどうかは、読者次第です。

競争原理か平等原理か、教育の根本を問う ★★★★★
インタビュー本なので、
すらすら読むことができ、
なおかつインタビューアーの佐藤先生のまとめが分かりやすく端的。
帯に「世界最先端の「知」をやさしく紹介するシリーズ」とあるが、
まさにそのとおりです。

この本を読み進めると、
あまりの教育の有り様の違いに、
「日本の教育はこれでいいのか」と改めて日本の教育への疑問を感じます。

教育は日本や米国のような競争原理に基づくべきか、
それともフィンランドに代表されるヨーロッパ的な機会平等原理に基づくべきか。
教育の成果は個人に帰属するものか、それとも国家の共有財産か。
こういう根本的な教育論を考えさせる一冊です。

フィンランドと日本は大きく異なる状況だということが分かります。
フィンランドでは、
少人数教育が徹底し、教育への公費負担も大きく、教師への権限委譲が進んでおります。
その結果PISAでは学力世界一。
では日本はフィンランド型の教育を目指すべきか。
佐藤先生は多分フィンランド型へ舵を切りたいと考えていらっしゃいます。

しかし個人的には、
日本の場合、
高等教育のシステムが変わらない限り、
フィンランド型に移行することは難しいと思いますし、
そもそも「ゆとり教育は失敗だ」という声の大きな日本では、
直接的な模倣は困難だと感じます。
しかしフィンランドの試みには、
日本の教育再生に向けてのヒントはたくさんあるはずです。

この本を読むと、
読書は絶対に必要だと感じます。
日本ももっと図書館を作りましょう。
今、最も注目すべき人物 ★★★★★
 今、最も注目すべき人物です。
 フィンランドの失業率が20%を超え経済活動が麻痺状態に陥っているとき、国を救ったのは、若干29歳の教育大臣ヘイノネン氏であったという。「不況を脱するためには、人という資源に投資するのが一番良い。教育にこそ未来がある」と大胆な教育改革をすすめた結果、フィンランドは学力世界一になると共に経済も世界一の競争力をもつようになった。
 フィンランドの教育は注目され類書も多いようだけれど、中心人物ヘイノネン氏にインタビューして直接語ってもらった本書の価値は大きい。
 大変感銘深い。心に響くヘイノネン氏の言葉をいくつか引用したい。
 「交換留学で、米国の先住民の高校で学んだ非常に大切なことのひとつは、「なぜ?」と疑問をもつことでした。自明のことというのは何ひとつなく、常に自分の頭で考えることを要求されたのです」
 「変化のスピードが激しい社会では、なぜそのような状態なのか、ほかの可能性もありうるのではないか、ということを絶えず考え続けなければならないのです」
 「経済成長のことは忘れるべきだと思います。わたしは、人の資質、人間の成長に集中すれば、経済的な成長はあとからついてくると思っています」
 ひとりひとりを大切にする、安心と信頼のある国として、日本が復活するためのヒントがあるようです。
 日本の場合、教育大臣として日本の未来を託すとすれば誰が? 小柴、小林、益川の3先生を大臣、副大臣、次官にすれば、7年くらいで、復活するかもしれない。ふと、そのような恐れ多いことを夢想しました。
オッリペッカヘイノネンは教育革命者 ★★★★★
フィンランドは当時20代のこの若者にかけた。教育にお金をかけなければ国が滅びる。
日本の場合は愛国心に力を入れ手もいいと思う。戦前のほうの日本が今よりも人間性はよかったと思う。今の総理は本当に頼りない。教育に力をいれないともうだめであるし、馬鹿な親ができるとそこからまた馬鹿なこどもができる。なので一刻もなんとかしなければならない。
このままだと、せっかく意思のあるまじめな人が公立学校に入っても、結局まわりにのまれてしまい、能力が発揮されず終わってしまう。
どうせ、公立を使うならば自動的に入れる人間もよいほうがよい。
フィンランドの教育改革成功の立役者の生の声 ★★★★★
フィンランドの教育改革を主導したオッリペッカ・ヘイノネン元教育相を教育学者・佐藤学氏がインタビューした記録である。フィンランドは1990年代初め、失業率20%を越える不況に苦しんでいたが、この危機に際し、当時20歳代だったオッリペッカ・ヘイノネン氏が教育相となり、氏の主導のもと、フィンランドは教育に関わる公務員を増やし、教育に莫大な予算を投入、即ち国の未来を背負う教育に投資、現場の教師達とも意思疎通を図りながら改革をやり遂げたのである。結果的にフィンランドは、IT産業の成長で景気を回復、経済成長と教育改革の両方を成功させた。そのポジティブな姿勢と議会を信頼し、現場と国民と話し合いながら改革を進めたエピソードに、本当の成功の理由を見た気がした。一見の価値あり、である。