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虹の解体―いかにして科学は驚異への扉を開いたか

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: 早川書房
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なぜ、人は毎朝起き上がり思いをめぐらすのか? ★★★★☆
ドーキンスは序章で前著「利己的な遺伝子」のそのタイトルの言葉が持つ印象の強烈さゆえ、内容を取り違え果ては生きる意義を見失ったと嘆く人々がいることを哀しみ、それを覆してやろうと本書を書いたと言っており、まさにその点にこの本の主題はある。

タイトルに「虹の解体」というキーツの言葉を持ってきたセンスには脱帽するのみ。

全12章を通して繰り返し使われる「詩的な科学」というフレーズは、ドーキンス自身の哲学に通じるものだ。
1章で問うた「生の価値」は最終章の「ヒトの脳の最大の謎」へとつながっていく。ここで「生の意義」は科学と交わる。
なぜ、毎朝起き上がって思いをめぐらすのか?科学は実利的に役に立つものだけではない。哲学と同じ目的をもつものでもあるのだと。
そしてそれを「詩的でない」などとどうしていえようかと。

最初から最後まで存分に圧倒的な知とその独特のスタイルで、我々を導いてくれるすばらしい科学啓蒙書である。

小さいフォントでやや詰まり気味にみっちりと410ページ。
私のような超のつく文系の人間には読むのに時間も要するし、理解力も求められるだろう。
しかし、科学になじみがないからといって敬遠するのはもったいない。

著者のいうようにチェロが演奏できなくても音楽を楽しむことはできるし、優れた音楽の批評家にだってなることができる。
科学もまた然りなり。
筆者の博識と天才文章化力をまざまざと見せつけられる本 ★★★★☆
本書は、ニュートンが陽の光をプリズムで7色に分光したとき、今日の科学の基礎が開かれた一方で、当時の詩人は、虹の持つ詩情を破壊したと非難した。本書は、科学が虹を解体しようが自然の驚異や美くしさが損なわれることはなく、むしろその自然の背景に潜む精巧さや素晴らしさがより理解できることにつながると主張した本である。実際、そのとおりだと思う。この点は、完全に筆者に同意する。

加えて、オカルト・エセ科学・迷信・超常現象などの社会に及ぼす悪影響を徹底的に批判し、科学の果たすべき役割を主張している。生じる確率とその期待値を計算すれば、神秘的な偶然もありうることと考えられるし、ガイア仮説もエコロジカルテロリストのでたらめだと主張できる。前作「利己的な遺伝子」・「盲目の時計職人」と違って、生物進化論に限定された話題でなく、広く科学技術全般に話題が広がっている点が、筆者の博識と天才文章化力をまざまざと見せつけられる。

一般的に、日本人は宗教・信仰と科学に対して全く対立せずに生活することができる。時には精神論・神頼みやジンクス・運命的な感覚を持つこともあれば、論理的・科学的に判断し行動することもできる。その上で、礼節や規律を重んじ、社会生活の上でも躾や美徳も身につけて行動できる。こういった、非科学的なことを排除する風土が日本には存在することそのものを素晴らしいと感じることができる本である。

読み切るのに時間はかかりますが、とても良い本です。
科学は詩的である ★★★★★
凄い本です。
こういう本を読まなきゃいけないね。
ただ、もの凄い小さなフォントでしかも430ページというボリューム(汗)
都合二ヶ月ほどかけて読みました。

普段、科学とかにあまり縁がないので、ここに書かれていることはすべて新鮮。
全編、トリビアの泉状態だな。

タイトルにある虹の話なんかも。
そっかぁ、虹というのはなんだか単にロマンチックなものとして認識していたけれど。
水滴や粒子、光の屈折だとか・・ホントに科学的に解体していくとむしろ詩的になってくるから不思議。

オカルト的な話や星座占いの類に関してもメスを入れている。
ここに書かれているような情報を持ちながら、さらに事故責任で楽しむ事が良いかも。

占星術はデタラメだ! ★★★☆☆
科学関連のエッセイです。
占星術がいかにデタラメかを述べる文章がよかったです。

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占星術師の仕事は、ほとんど訓練や技術を必要としない。
だから、そのあたりの暇をもてあました若い記者に回されることになる。

一九九四年一〇月六日の《ガーディアン》紙で、
ジャーナリストのジャン・モワールは次のように述べた。

「ジャーナリストとして初めてやった仕事は、くだらない女性誌に星占いを書くことでした。
 あの作業は決まって新入社員がやらされます。

 つまらなくて簡単で、当時の私みたいなケツの青いやつにもできる仕事なんですよ」(p171)
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読むべき人には届かない、残念 ★★★★☆
ドーキンス一流の芸が光ってます。優雅な論理展開で読ませます。
でも、論理的であること、科学的であることは訓練が必要で、訓練できていない人は絶対この本読まない。逆に、訓練できている人にはいわずもがなな内容も多いのだけれど、読ませる芸はさすが。