もう少し・・・
★★★☆☆
フランスは自主独立を実現している国である。
イラク戦争も率先してアメリカに「ノー」を表明した。フランス語、フランス文化を世界に発信している。その事実は確かによく分かった。
ただ・・・
なぜフランスがこのような国になったのか、この伝統が形成されたのか。
副題にある「自主独立伝統と戦略」が可能な理由、その起源が知りたかったが、この答えはなかった。
フランスは古くからヨーロッパ諸国の中心国として存在した。歴史抜きにしては「外交力」を語れないのではないか。
しかし、著者は外交官という実務者だから、それは範囲外なのでしょう。。。
これからフランスを学ぶ人へ
★★★☆☆
最近出版された本だけあって、イラク戦争を含めグローバル化が進行しアメリカ追随の国が広がる中で、米国同調に否定的なフランスの外交スタンスの説明がされている。しかし、国際政治やフランスの政治についてある程度見識がある人からすると内容が物足りなく、論の展開が浅い。
目次を見てもらうと分かると思うが、フランスの外交というテーマなので範囲はイラク問題から、欧州、アフリカまでと触れている分野が幅広い。結果、全体的に新聞の社説+α程度の内容で、もう既にフランス政治関係の本を持っている人はわざわざ買う必要はないだろう。しかし、良くまとまっていてすぐ読めてしまう。これからフランスを学ぶ人にとっては良い導入本になるだろう。
日本も見習うべき
★★★★★
フランスという国は非常に面白くて何処にも属さないし、自分の道を貫く。今の日本の対米追随の政策とは全く違ったフランスの外交力のあり方が丹念に書かれています。日本も何でもアメリカ追随ではなく、フランスのような存在感のあるような事を示唆してくれる本です。