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貨幣の哲学 (叢書・ウニベルシタス)

価格: ¥2,625
カテゴリ: 単行本
ブランド: 法政大学出版局
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:エマニュエル・レヴィナス/〔著〕 ロジェ・ビュルグヒュラーヴ/編 合田正人/訳 三浦直希/訳 出版社名:法政大学出版局 シリーズ名:叢書・ウニベルシタス 779 発行年月:2003年08月 関連キーワード:カヘイ ノ テツガク ソウシヨ ウニベルシタス 779 かへい の てつがく そうしよ うにべるしたす 779、 ホウセイ ダイガク シユツパンキヨク ホウセイダイガクシユツパンキヨク 7710 ほうせい だいがく しゆつぱんきよく ほうせいだいがくしゆつぱんきよく 7710 1986年レヴィナスはベルギー銀行協会の要請で「貨幣の両義性」を講演し、翌年にこれを「社会性と貨幣」という論文にまとめた。本書は以上の二稿、講演前の予備対談/編者との往復書簡/編者による哲学的伝記から成る。 1 プレリュード(エマニュエル・レヴィナスのこの研究が生まれた背景貨幣とつねに改善される正義-エマニュエル・レヴィナスの視点)2 「社会性と貨幣」の生成過程(予
交換原理の長所を再確認 ★★★★☆
貨幣の哲学と聞くと、一瞬政治的イデオロギーが強いのかと思いきや
ぜんぜん、そういうドロドロしたところがなく、
貨幣と社会の関係について、「なるほど!」と明快に分かります。
容易に書いてあるので、一般人にも
理解できるし、全体に著者の温かい思想が十分に反映されています。
貨幣交換があるからこそ、清潔な関係が保たれる、
そういう風に言い聞かせることで、納得できたので良かったです。
社会学、政治、経済、思想のジャンルの人にお勧めの一冊です。
「同情するなら金をくれ」の、哲学的考察 ★★★★☆
レヴィナスが対談で語る挿話――或る、聖書の中の兄弟殺しについて論じた論文の審査員となった彼が、殺された者の魂は救われているとして、殺した罪人の贖罪を論じるその論文に対し、「彼はアウシュヴィッツを忘れている」と憤慨した、という話は、彼の倫理学の源泉を想起させると同時に、本書の‘贖いとしての貨幣’という思想にも繋がっている。罰なき赦しは第三者を脅かすことになる。では、贖罪とはいかなるものであるべきか。

「目には目を」と、単なる言葉ではない具体的な贖いを求めるにしても、それが残酷な復讐への呼びかけとして働くことは避けねばならない。そこで貨幣が要請されることになる。
ただ彼は、人間の価値が計算可能なものとされてしまう危険も認め、貨幣が常に、匿名の第三者の顔として扱われることを求めている。言わば、絶対的他者としての神の言葉に相当する役割を、貨幣が担う可能性。貨幣が言葉と同じく、人々の契約或いは黙約から生まれた、とする説は既に存在するが、その倫理的意味が真剣に検討されているのだと言っていいだろう。

だが、貨幣が象徴する匿名の他者は、無言の、そして無限の債権者として、パノプティコン的超自我と化すことはないのか。「皆さんを代表して」抑圧者となる権力者と似てはいないのか。
「負債者の烙印を残酷な手段で押された者にとっては、返済はいわば『かなわぬ復讐』であった。そこから逆に、僧侶的な禁欲の『怨恨倫理』が生じた、とニーチェは考える」(合田正人『レヴィナスを読む』)。
僕は以前から、彼の「他者の顔の呼びかけへの責任としての主体」が、「自らの口から引き離したパンを与える」というアンパンマン的倫理には、慈愛よりも何か強迫的なものを感じていた。‘私’の単なる現前が既に他者への暴力だとするレヴィナスと、私の現前そのものが‘生きた貨幣’になると言うクロソウスキー、一神教とそのパロディ。貨幣のこの両義性を考えたい。