【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:山口淑子/著 出版社名:日本経済新聞出版社 シリーズ名:私の履歴書 発行年月:2004年12月 関連キーワード:リ コウラン オ イキテ ワタクシ ノ リレキシヨ り こうらん お いきて わたくし の りれきしよ、 ニホンケイザイシンブンシ 5825 にほんけいざいしんぶんし 5825、 ニホンケイザイシンブンシ 5825 にほんけいざいしんぶんし 5825 8月に本紙朝刊に連載され、反響を巻き起こした「私の履歴書」の単行本化。貴重な写真や歴史的資料も収録。
歴史の生き証人
★★★★☆
実は「李香蘭」として日本人女性が中国人として芸能界で活躍していたのか知らなかった。
スパイだったのかとも思っていた。
彼女が半生を語ったシリーズは実に読みごたえがあった。
「李香蘭」の誕生から芸能界での成功、そして後悔、内外のさまざまな俳優や有名人とのエピソード。川島芳子との関係など、今は亡き著名人の姿を生の声でつづったこの作品は、こういう語り部が実在しているという事を思うだけでドキドキしてくる。
ただ、個人的なエピソードで名前を出してしまった方のなかには(元恋人や婚約者など)故人の家族の気持ちを思うとどうか、と感じるところはあるが、戦争の中、そして戦後を翻弄されながら逞しく生きた一人の女性のりりしさが伝わってくる非常に読み応えのある一冊だった。
飾らない真実。
★★★★★
不覚にも読みながら何度も涙したことを、恥ずかしながらご報告しておこう。
物書きのプロじゃない人が書いた文は、時として魂を揺さぶるものだ。
母から聞いた名前
★★★★★
ほんとうは日本人だった、どのように
情熱をあらわしどの時代に生きたか。
わたしは戦争を知らない世代なので
黒柳徹子さんみたいな役をはたしていた
ことしか知らない。
李香蘭かぐわしき名前。
自分を出さずに生きたそのすがたは
蘭の花のようだったのでしょう。
でも、その花は本当に開いたことがなく
幾多の人生の転機をこえていま咲いているかもしれない。
謎というのは時に解かないほうがよいとおもわれる。
一読推薦!!
李香蘭の肉声
★★★★☆
日本経済新聞朝刊「私の履歴書」に30回にわたり連載された
李香蘭こと山口淑子女史の半生記である。
名著『李香蘭 私の半生』と重なる部分も多いが
『李香蘭 私の半生』が藤原作弥氏との共著であったのに対し
本書は山口女史単独の執筆であることから
読み比べると細部のニュアンスが相違している。
例えば敗戦後の上海の収容所で、
酔った川喜多長政氏が山口女史に
「一緒に延安か重慶に逃げよう」と
言ったというエピソードは確か『李香蘭 私の半生』には
書かれていなかった気がする。
本文は字が大きく、行間も離れており
すぐに読めてしまうため損した気分になるが
山口女史のフィルモグラフィーとディスコグラフィーは
完全版といえるほど資料的価値は高い。
まだまだたくさん語ってほしい
★★★★★
戦前、李香蘭として一世を風靡した著者の半生を綴った一冊。藤原作弥氏との共著の自伝『李香蘭 私の半生』と比べて、本人の肉声がよりはっきりと伝わってくる。川島芳子、甘粕正彦…交友のあった人物名を記すだけで、歴史の一断面に立ちあった体験が偲ばれるが、本書のハイライトは、敗戦間近の1945年6月に上海で開かれた李香蘭リサイタルの場面。終演後、幼なじみのロシア人に再会し、ミステリアスな失踪の謎が明かされる。その後、苦難の末に帰国した著者の戦後は…。最後は幼なじみのロシア人と上海以来53年ぶりに再会を果たし、彼女の過酷な運命を知る場面で終わる。戦争と政治に翻弄された20世紀を象徴しているかのような事実に、言葉を失う。