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厭な小説

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 祥伝社
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:京極夏彦/著 出版社名:祥伝社 発行年月:2009年05月 関連キーワード:イヤ ナ シヨウセツ いや な しようせつ、 シヨウデンシヤ シヨウデンシヤ 3440 しようでんしや しようでんしや 3440、 シヨウデンシヤ シヨウデンシヤ 3440 しようでんしや しようでんしや 3440 悪寒、嫌悪、拒絶…あらゆる不愉快、詰め込んだ日本一のどんびきエンターテインメント登場…知りませんからね読んで後悔しても。“ゲラを読んでいて、重〜い気分になっちゃいました”って、著者が語っていいのか!? 「厭(いや)だ。厭だ。厭だ…」感情的パワハラを繰り返す馬鹿な上司に対する同期深谷(ふかたに)の、呪詛(じゅそ)のような繰り言にうんざりして帰宅した私を、マイホームの玄関で見知らぬ子供が迎えた。山羊(やぎ)のような瞳(ひとみ)。左右に離れた眼。見るからに不気味だ。なぜこんな子が、夫婦2人きりの家に?妻はその子の存在を否定した。幻覚か?
読後感は悪く無いです。厭だけど ★★★★★
厭な小説というからには、読後感も厭な感じなのかと読むのを躊躇しましたが、
面白くさっくりと読めました。

あったら厭だなと思う出来事・取り巻く環境などが延々と続くので本当に「厭な」んですが、
実際にありそうな話ではなく、いや、ここまでではないものならあるかもしれないけど、
そんな次元を突き抜けて、ありえないほど厭な方向へ振りきれちゃっているので、
ホラー短編とかオチのあるブラックでシュールな短編のようなテイストになっています。

しかし、どうやったらこう厭なシチュエーションを思いつくのか、感心してしまいます。

「厭な彼女」がマジで厭(笑)
頭掻き毟りたくなる厭さ。読んでいるこっちが”彼女”の厭さに殴る蹴るの暴力を振るいたくなる
という、それほどの厭さ。絶対に故意としか思えないのに、毎回、無意識ですみたいな純真な目で
見返し、ごめんなさいと泣き、さらにもっとエスカレートする…そんな心の病気、あったらホント厭です。

装丁も凝っていて、最初、あれ、新刊のはずだけどなんでこんなに薄汚れて汚いの?と
本気で思ったくらい上手く古ぼけさせています。
蚊の死骸がはさまっていたり、手垢のついたところや日焼けしたところ、わら半紙のような紙質の古さなど、
懲りに凝ったり、という感じ。京極さんでなければやらせてもらえないでしょうね。
嫌だけど面白かった ★★★★★
これ、ほんとに自分に起こったら「嫌だ」じゃ済まされないよなぁ・・・ と思いつつ、面白く読ませていただきました。ボリュームはあるけれど短編だし、京極作品では読みやすいほうだと思います。短編だけど、実は最期に繋がってくる、というのもよかった。古めかしく見せる印刷等、本の作りがこっているのも楽しい。それぞれの嫌なこと(現象?)にすこし謎解きがあるともっと楽しかったかな。
嫌だけど、私は暗い気持ちにならずに楽しく読めましたよ。
厭なことが延々と続く不条理小説 ★★★★★
本当に厭な小説。
7つの連作短編で、それぞれに厭なことが起こり続け、
結果、廃人となったり、失踪したり、再起不能になったり。

その「厭なこと」が本当に厭なこと。
厭な風貌をした子どもが突然見え始めたり、
同居している老人が人間としてどうしようもなかったり、
預かった仏壇から厭な臭いがもれてきたり、
恋人に、厭だと思うことを延々やり続けらたり、
家のなかにいると、厭なことが繰り返されたり。

この厭なことを延々と考え出し、
延々と書き続けた京極夏彦がすごい。
楽しそうでいて、実はとっても厭なことだったのでは?

厭なことに共通しているのは、厭な臭いは我慢がならないこと。
そして厭なことが繰り返されると、
本当に厭になってくること。

さらに、本人が一度厭だと思うと、
それが繰り返される傾向にあること。

このへんになってくると、もはやエンタメ小説から派生した
純文学か、自己啓発書かといった雰囲気が
小説から醸し出されてきます。

それぞれの小説のハブ的役割に
深谷という中年独身男性がいるのですが
最初は酒場で同僚に愚痴を連ねる厭なヤツだったのですが
友人の心配をしたり、果ては葬式を出したりと
人の世話をするいいヤツとして、
ちょっとずつ印象が変わっていきます。

そして本当に厭な上司の亀井が
最後まで厭なヤツなんですよねー。
不条理な世の中を感じます。

シチュエーション ★★★★★
嫌と厭がどう違うのか調べてみた。

嫌は本当にキライっていう意味らしい。
で、厭は飽き飽きすることらしい。

この小説はまさしく、飽き飽きすることの連発だった。
でも、そういう状況を創造するのってけっこう難しいと思う。
それをさくっと読ませてしまう手腕がすごいなと思いました。

軽い感じの文体の中に厭さ加減が満ち満ちております。

京極堂シリーズもかなり待っているのですが、こういう小説も面白いです。
ああ厭だ・・・・けど面白い。 ★★★★☆
 厭だ、・・・・で始まる物語。
厭だけど面白かったです。

 恐怖は悪寒と共にやって来ます、怖いもの観たさとはこういうことかもしれません。
 このお話の前に先生の書かれた「幽談」と同じように、ひたひたと押し寄せる日常の恐怖に身を置く心地よさすらある嫌悪感、文章にし難いです。
 恐怖や嫌悪感、居心地の悪さ、そんなマイナーな感覚を文章で伝えることのできる稀有な作家が京極先生だと思います。
 できれば先生の以前の作「幽談」と共に読まれることをお薦めします。

「幽談」は精製した「上白糖」のような冴えた恐怖の甘さ、
「厭な小説」雑味を残した「黒糖」の粘りつく甘き恐怖、
読み比べることをお薦めします。

 但し、この小説に限れば京極先生で無ければ書けない物語ではないような気がしますので、十分面白いのですが、星はあえて4っつとさせていただきます。