古典新訳の流れ「マルコヴァルド」にも!
★★★★★
20世紀イタリア文学を代表する文学者、イターロ=カルヴィーノの名作の新訳です。
1968年の安藤美紀夫さんの旧訳は、マルコヴァルドさんの四季 (岩波少年文庫 2084)
硬いところがあり、私は新訳の出ることを期待していました。
関口氏の筆は、工夫された丁寧な訳出です。
おりしも英文科学雑誌Natureの7月19日号において、イターロ=カルヴィーノのSF著作
CosmicomicsThe Complete Cosmicomics (Penguin Modern Classics)
が科学的に正しい考察に基づいている点を評価しています。
この作家は多面的ですが、「マルコヴァルド」を初めてとする寓話的な手法がひとつの核になるでしょう。