だるまさん だるまさん 心はあるの?: 童話 無心論
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この本は、禅僧達磨(だるま)がのこしたと伝えられる
「無心論」を童話のかたちにしたものです。
「無心論」は禅の開祖といわれる達磨が
禅の重要なテーマである「無心」について説いているものです。
「無心論」では、達磨禅師と弟子の会話のなかで
無心をみごとに説いています。
この本では、わたしたちのよく知る
あの赤いだるまと、小さな女の子が無心について語ります。
以下ためし読み
女の子のまえに、だるまがおいてありました。
ふいに、だるまがいいました。
「心はあると思うかね」
女の子はおどろきました。けれども、おもしろくなってすぐに返事をしました。
「わたしには、心があるわ。
昨日は、みんなとあそんで楽しかったの。
今日は、ひとりでおるすばんでさみしいわ。
明日は、おでかけするからうれしいの。
こういうふうに感じることが、
心があるってことなのよ」
だるまはこたえます。
「心があると思っていても、
じつはきみには心がない。
きみの心はからっぽだ。
これを無心というのだよ」