剣と心: 童話 不動智神妙録
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「不動智神妙録」は、江戸時代の禅僧である沢庵がのこした、剣術の奥義書です。
仏教のひとつである禅をたとえに、武術と心のありかたをといた名著といわれています。
この本は、「不動智神妙録」を、子どもから大人までが気軽に読めるように、わかりやすい童話のかたちにしたものです。
「不動智神妙録」入門編として、禅の考え方にふれてみたい人や、スポーツでの心がまえを知りたい人まで、心のあつかいかたを沢庵から学んでみてください。
以下ためし読み
むかし、十兵衛というわかい侍がいました。
十兵衛は、名のある剣術の家にうまれました。
父親もうでのたつ侍で、十兵衛もちいさなころから、父親のもとで修行をつみました。
まいにちのように、修行をつんで、めきめきとうでをあげていきました。
あるとき、父親がいいました。
「だいぶ技をつかえるようになったな。だが、おまえの心はまよっているようだ。
わたしのしりあいに、沢庵というえらい和尚さまがいるから、いってはなしをきいてきなさい」
そこで十兵衛は、沢庵のもとにでかけていきました。