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カブたび4

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 0030Factory
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2014年8月、超大型の台風11号と一緒に青森から渡道し、クロスカブで嵐と共に日本最北端、宗谷岬を目差したリアルツーリング記録です、ツーレポは勿論の事、北海道の大地でカブと写った写真もお楽しみください。内容は、いつもの通りこんな感じです。


カブを止めて芝生に座って溶け出すソフトクリームと格闘してると、隼に乗ったおじさんが話しかけてきた。50代真ん中から後半くらいか、金色のハヤブーはなかなか珍しい。
最初の話題はやはり天気だ。
おじさんは宗谷からスタートしてきたそうで、宗谷は昨日からずーっと土砂降りの嵐らしい。
うーん、ビッカピッカに晴れてるとこで、この先は嵐だって言われても臨場感ねーなあ。

なんでも、おじさんは日本海側を北上する台風を避けて網走のほうからオホーツク海沿いに北上してきて、宗谷で泊ったらしい。台風を避けてきたはずが、一日中嵐にやられて前も見えなかったらしい。本当なの??
台風に一番近い日本海側が晴れていたのをしきりに感動してた。話好きのおじさんは昨日の宗谷の宿を話しを始めた。

あの、ここだけの話、美人の女将なんですよ。

ムムムッ、それは聞き捨てならんですなあ。

物凄く長い話好きのおじさんの話しを要約するとこーいうことだ。
最北端にある【宗谷岬】という民宿に泊ったら、一人なのに広めの個室で、食事は部屋出しで食べきれないほど出てきて、お刺身が新鮮で、女将さんと娘さんが美人で、雨にやられてチェックインしたら全部洗濯してたたんでくれて、バイク専用の屋根付きの駐車場もあって、窓の外は海が見えて、とにかく彼が泊った北海道の宿では、コスパナンバーワンだという。
俺様は、民宿とかペンションは会話とか、風呂の順番とか、食事の時間が面倒だし、みんながワイワイしてるとこで、一人孤独にご飯食べるのもいかがなものかとと思うので、稚内市あたりでビジネスホテルでも探そうと思ってる。
っていうと、おじさんは、「絶対後悔しないから、保障する」っていうんで、「じゃあ、寄って見ますよ。」っていうと、ポケットから最北端到達証明書を出して電話をかけだした。
何処に電話してるんだろうと思ったら、わざわざ民宿に予約をいれてくれている。
スゴク大人気の宿らしいが、部屋を用意してくれるらしい。
1泊2食付きで7,800円。
ビジネスホテルで外食すればもーちょっと料金もかさむし、美味しい刺身もカブたびのネタにもなりそうだし、何よりカブを屋根つきの駐車場でゆっくり休ませてやりたくてお願いした。昼間はこんなに走らされて、酷使されて、夜は2日続けて雨ざらしじゃ、カブが可哀想すぎる。

たぶん、多くの皆様が、
なんだかんだ言って美人の女将だろ。
って思ってるだろーけど、決して美人親子が目的じゃない。そこは全体の50%だ。
(高確率じゃねーか、この野郎)。