「火曜日の翌日で水曜日の前日」という、すきまの1日。ケンカしていた2人の前に、変な自転車が現れた。ペダルもチェーンもブレーキもついてない。こげないはずの自転車に乗って2人は外出。カブのまったく見えないカブ畑を通ったり、もともと履いてなかった14足の靴を嵐で失くしたり、ワニに出くわしたりと、いろいろあって家に戻った2人が見たものは…。
あり得ないことが連なっていって、最後に最もあり得ないことにいたる、ナンセンスな物語絵本。なぜ?と反問させない、断固たる出まかせが教えてくれる、ウソを通してしか伝えられないスピリット。存在することのはかなさや、人生の退屈をいかに深く味わいたのしむかを、ゴーリーが過激にそそのかす。プロローグから第22章の終わりまで、あるのは9つの章だけというのも、いかにもうがっている。欠章は読者が勝手に想像せよと。巻末の解説はよくよく後日まで封印して、「優雅な叱責」のナゾを1人で考え続けることをおすすめする、と言えば、解説をつけてくれている訳者の叱責を買うだろうか。
空白の多い白黒のペン画。ところどころ、黒々と塗りつぶされた木や、闇に雷の落ちる場面が効果的。姉と弟なのか、兄と妹なのか、2人の乗る、いまにもひしゃげそうな自転車が、画面をゆがめて立体感を出し、時々入る吹き出しも、全体に躍動感をプラスする。宝の小箱のような、大人のための絵本である。(中村えつこ)
本物のナンセンス!?
★★★★★
日本人には想像も付かないような小気味良いナンセンスに脱帽!
絵が素敵
★★★★★
まず、やはり絵が最高に素敵です。静かで、黒くて(といって他の絵本よりは暗くない)。話は(私には)不可解でしたが、絵にも話にも、何分余白が多いもので、想像力が喚起させられます、まぁシュールであることには変わりありませんが。
それに章が1、2、4、7、11、12、15、19、22と疎らに進んだりして、数字が妙に印象深い。きっと徒労に終わるでしょうが、共通点を探したくなります。
また、見開きの左に英語の原文、右に日本語の訳文で書かれている本のスタイルも、分かりやすくて大変良いと思います。皮肉めいていて、子供に読ませる本ではありませんが、自分で読むには、お勧めです。
あなたはどんな生き方をしたいの?
★★★★★
脈絡のない話し。でも怒って過ごしても、怠けて過ごしても
笑顔で過ごしても、仲良く過ごしても勤勉でも、人それぞれ
人生は一度きり。後悔しないようにねっ。
さーて あなたはどんな生き方をしたいの?
自分の人生を歩んでない人へのアイロニー(皮肉)だと
★★★★★
ケンカをしていた兄弟が自転車に乗って、あれやこれやしているうちに、家に戻ると、そこには家ではなく×××が……という話です。タイトルが「優雅に叱責する」とあるからに、自転車は二人を叱責することになります。僕としては、このペダルもこがないくせにズンズン進む自転車には人生の象徴ととらえます。「少年老いやすく学成り難し」なんて学校空間的道徳観もよぎりますが、それはちょっと違うなぁと思います。僕は、他人に人生の判断を委ねて、本当の自分の人生を歩んでない人へのアイロニー(皮肉)だと、いまのところ結論づけますが、どうなんでしょう。
それはそれは不思議な物語
★★★★★
それは火曜日の翌日で水曜日の前日のこと。二人の子供の前に、誰も乗っていない自転車が現れる。二人はそれに乗って、不思議な旅に出掛けます。第2章の次が第4章、そして次は第7章・・・何故、とんでいるの? 書かれなかった章はどんなものなの? そして主人公二人の運命は? あなたも不思議なゴーリー・ワールドへ是非どうぞ。
カオス書店。
★★★★★
幼いきょうだい二人が自転車をみつける。
その自転車は普通の自転車とは違って…。
訳が面白いです。
deliciousを美味と訳したりしてます。
■書庫うらづくし■
★★★★☆
おなじみ、エドワード・ゴーリーの絵本。この本、何よりタイトルが素敵…。カッコイイ…。タイトルの由来、というか、なんでこういう日本語なの?というのは、訳者のコメントを見ると面白いです。/
お話自体は、日本でいう浦島奇譚という感じ。
みるふぇ
★★★☆☆
☆☆感想☆☆ケンカをしていた二人の子供のそばをある一台の自転車が通り過ぎ・・・。ゴーリーならではなストーリー。
Author Unknown
★★★★☆
走馬燈のような人生を 例えているかのようでいて、 実は全然、関係なさそう・・・なのかね。
趣味書店
★★★★☆
これもゴーリーの絵本2番目に好き。
路地裏の本屋さん
★★★★★
 ̄~ ̄;) ウーン(´ヘ`;) う~ん・・・( ̄へ ̄|||) ウーム
はたしてゴーリーは、読者に何を伝えたいのだろう。いったい優雅に叱責ってなんだぁ!
メッチャありえなくて、読み終わっても意味わからない超シュール絵本です。普通であれば、「もう読まねぇ!」ってなるんだけどさ、また、本屋で見つけたら立ち読みしよう←買えよ(^^)って思ってしまう魅力があります。
なんでだろう♪なんでだろう♪
みなさんも、このゴーリー世界にトリップしてみませんか?
瓶底書店
★★★★☆
自転車に乗り、どこまでもどこまでも走っていくというどこまでもシュールで不思議な一日の冒険の話。
*お花畑の本屋さん*
★★★★☆
「優雅に叱責する」ってなに?って感じですが。読めば解か・・・りません。(笑)こういうのを翻訳した人偉いと思います。
もちもち書店
★★★★☆
シュールな絵本。柴田元幸の訳が上手。
お父さんのバナナ踏んじゃった。
★★★★★
2章の次が4章だったりして、ゴーリーの悪戯心が見られます。これを読んで首をかしげている人とか見て、ほくそ笑むんだろうな。ゴーリーって奴は。
裏庭
★★★☆☆
ブラックで容赦のない絵本。なんと知的。一ページめくる度に沈んでいく、その今までにない感じがすごくいい。自転車のすいすい行く冒険は章をすっとばして勝手に進むし、一ページ目からこの人の勢いは最後までとまらないのだ。行くところまで行く、という感じ。
雑食書店
★★★★☆
■一体、エドワード・ゴーリーは私達に何を見せたいのだろう? …と、不思議になってしまうほど読み手に奇怪な印象を与えるこの本。
■喧嘩中の子供の前に突如現れた自転車、それに飛び乗った子供が自転車の向かう先で遭遇するいろいろな事………。章は飛び飛び、話は何を訴えたいか解らず、そして相変わらず上手く飲み込めなかった食べ物が喉を通っていく時のような後味。大人向け絵本として有名なエドワード・ゴーリーですが、その中でも私が一番好きな本がこれです。
二月書店
★★★★☆
題名からして奇妙でいいです。これぞナンセンス絵本の極致!