転換期のアルバム
★★★☆☆
サードアルバムがフォローしきれないほどに酷評された後、オアシスは大きな転換期を迎えた。
ボーンヘッド、ギグシーの脱退である。
後にノエルが「オアシス最大の解散危機」と語ったように、結成当時のメンバーが2人もいなくなり、ギャラガー兄弟とホワイティだけが残された中、すでに録音済みだったボーンヘッド、ギグシーのパートを急拵えで差し替えて発表されたのが、この4枚目。
作風はサードにもあったサイケデリックな側面を引き継ぎつつ、大体の曲はアコースティックギターを中心に据えた音づくりである。
正直飛び抜けて良い曲は少ないものの、最初から最後までスルッと聴ける。個人的にオアシス最後のアルバムが好きな人なら、このアルバムも意外とイケるんじゃないかと思う。
また、特筆すべきはリアム作の5曲目。 ステージやプライベートでの奔放な振る舞いからは想像し難い、繊細で人懐っこいソングライティングはこの後の新生オアシスの中で重要な存在となる。
が、この時点ではそんな事は想像出来なかった。
傲岸不遜な兄弟の、一番優しいアルバム
★★★★★
oasisの4thアルバム。彼らのディスコグラフィーの中で
私が一番好きな作品です。
1stや2ndで華々しすぎるデビューを飾った彼ら。この二作品の
残響は酷評されがちな3rdの中にさえ鳴っており、かつての
ロックンロールスターの面影が多少は残っていたように私は思います。
しかしこの4thにおいてはそれも鳴り止み、ここにはいわゆる
大合唱用アンセムソングも、聴き手に麻薬のごとき万能感を
与えてくれる曲もありません(とってもいい曲ばっかりなんですけどね)。
なので、初期の二作品のように輝かしい楽曲をこれでもかと
収録したものを「名盤」と呼ぶのなら、この4thはお世辞にも
そうとは言えないものかもしれないです。
それでもこのアルバムは良い。とても良い。とても優しく、
慈しみにあふれているとさえ言ってもいいです。
oasisを牽引する眉毛の二人は、とんでもないならず者のくせに
やたらと人の心にしみる曲をこれまでに書き、歌ってきました。
しかし、その優しさはときにあまりに力強く、雄大に過ぎることが
あった。普段はよくても、その渦巻くエネルギーと同調しづらい日だって
中にはあって、それでも心がoasis分を求めているときに、この
4thがピタリとはまるのです。特にroll it overは珠玉の作品。
夜明けなんかに聴いていると涙が出そうになります。
無敵のロックスターとしてではなく同じ人間としての彼らが
奏でる楽曲が心の琴線に触れるときが、誰の人生にも必ず
あるはず。気に入ってもらってから「ね、よかったでしょ?」
としか言えない作品なのが悲しいところですが、いいアルバムなので
是非一聴を。
let's all make believe
★★★★☆
このアルバムは発売当時に輸入盤で、購入していたものだが。
オアシスからノエルが脱退した今、B面ソング‘互いに求めているふりをしよう’
をボーナストラックしている邦盤が欲しくなった。
解散同然になってしまった今の彼らを思うと、孤独な歌詞も美しいメロディも、より一層切なく哀しい。
これが最後のアルバムじゃなくて良かった。
oasis最後の作品
★★★★☆
世間では2ndで終わったと罵りを受けてますが3rdも普通に良いと思いますしこの4thは実験的でふわふわしてる新しいオアシスをいい意味で感じられるいい作品だと思います。
メロディーセンスだけで他は凡庸としかいいようのないこのバンドとしては上出来でしょう。
これ以降は聴くに耐えません。退屈過ぎます。(まぁ一曲単位で言えばさすがにいい曲はありますが)
日本盤をお勧めします。
★★★★★
リリースされた直後は前作と同様にかなり叩かれたようですが、
前作と違って間延びしてませんし、時間をかけただけあって完成度は高く、
振り返ってみたらやっぱり名盤だったという類のアルバムです。
シングル曲以外にも「Gas Panic!」などのこの頃のライブ定番曲や、
リアム作曲のバラード「Little James」など聴き所は沢山あります。
私としてはこのアルバムまでは手放しで皆にお勧めできる傑作だと思っています。
また、個人的には日本盤のボーナストラックに入っている
「Let's All Make Believe」がかなりの名曲ですので、
このアルバムは日本盤を強くお勧めします。
この曲は日本以外ではシングル「Go Let It Out」に収録されているそうなのですが、
何故ボーナストラック扱いなのか分からないです。