海野十三全集 決定版 全176作品 (インクナブラPD)
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●海野十三全集 決定版、収録作品は全一七六作品
本書は大正から昭和にかけてSF作家、推理作家、漫画家、科学解説家として人気のあった海野十三の代表作を収録した電子書籍の決定版です。海野十三は日本SFの始祖の一人と呼ばれています。収録作品は全一七六作品となります。
収録した作品は全十三巻からなる三一書房版の『海野十三全集』に準拠して並べています。準拠は作品の構成だけで、底本は必ずしも三一書房版のものではありません。たとえば第一巻の「放送された遺言」はハヤカワ文庫版を底本していますが、三一書房ではタイトルが「遺言状放送」となっています。本書ではハヤカワ文庫版のテキストを掲載しています。三一書房版に収録されていない作品や別巻にある作品は第十四巻〜第十六巻にまとめています。評論・ノンフィクションを収録した第十六巻ではわかる限り発表年代順に掲載しています。
●青空文庫にない「怪鳥艇」「虫太郎を覗く」「虫太郎の追憶」を収録
本書には三一書房版海野十三全集の第十三巻までの本巻に収録された作品はすべて掲載しています。青空文庫には海野十三全集本巻のほとんどが収録されていますが、第九巻収載の「怪鳥艇」のみが掲載されていません。本書では海野十三全集第九巻を底本として「怪鳥艇」のテキストを書き起こしています。
また海野十三は小栗虫太郎と仲がよく、昭和十年に書かれた「虫太郎を覗く」と、小栗虫太郎が亡くなったときに書かれた「虫太郎の追憶」も青空文庫未掲載ですが、合わせてテキストを書き起こして掲載しています。
なお、青空文庫にある海野十三翻訳のコナン・ドイルの「まだらのひも」は、追加翻訳されていて、翻訳者の著作権が存続しております。本書には含まれていません。
●iPhone用目次を追加
Kindle用電子書籍の目次は二種類あります。一つはKindle PaperwhiteやKindle FireなどのKindleデバイスで表示される目次です。もう一つはepub3で決められた目次で、iPhoneで目次をメニューに表示させるにはepub3の目次が必要です。本書ではそれぞれの作品にアクセスしやすくするために、iPhoneのメニューから目次ページにアクセスできるようにしています。iPhoneやAndroidのKindleアプリをお使いの場合、メニューから簡単に目次ページにアクセスできます。
●JIS X2013に含まれない漢字はすべて画像化
本文中にはJIS X2013以外の漢字やユニコードにも存在しない漢字があります。それらの漢字は明朝体で作字して画像として埋め込んでいます。ユニコードに含まれていてもJIS X2013には用意されていない字形(主にJIS X2013にはなくて中国漢字に含まれる字形)もありますが、それらの漢字はiPhoneで表示すると、強制的にゴシック体に置き換えられてしまいます。本書ではそれらも含めてJIS X2013に存在しない漢字はすべて明朝体の画像として表示されますので、明朝体のままお読みいただけます。
●主要作品を発表年代順のリストを掲載
本書の冒頭に国枝史郎の代表作を発表年代順に並べたものを作成しました。作品名をタップするとタイトルページが開きます。代表作を発表順に読みたい場合にご利用ください。
一九二八年(昭和 三年)
四月「電気風呂の怪死事件」を『新青年』に発表。
一九三一年(昭和 六年)
五月「麻雀殺人事件」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。
一○月「省線電車の射撃手」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。
一○月「ネオン横丁殺人事件」を『アサヒグラフ』に発表。帆村荘六もの。一九三一年一〇月号)
一一月「振動魔」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。
一九三二年(昭和 七年)
四月「西湖の屍人」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。
十月「爬虫館事件」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。
一九三三年(昭和 八年)
五月「赤外線男」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。
七月「地中魔」を『少年倶楽部』に発表。帆村荘六もの。( - 一九三三年一二月)
七月「崩れる鬼影」を『科学の日本』に発表。帆村荘六もの。( - 一九三三年一二月)
一○月「ゴールデン・バット事件」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。
一九三四年(昭和 九年)
二月「柿色の紙風船」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。一九三四年二月号)
二月「蠅」を『ぷろふいる』に発表。帆村荘六もの。( - 一九三三年九月)
六月「俘囚」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。
九月「三人の双生児」を『新青年』に発表。( - 一九三四年一〇月)
一二月「人間灰」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。
「流線間諜」を『つはもの』に発表。帆村荘六もの。(一九三四年 - 一九三五年頃)
一九三五年(昭和 十年)
五月「獏鸚」を『新青年』に発表。帆村荘六もの。
一二月「人造人間事件」を『オール読物』に発表。帆村荘六もの。
一九三六年(昭和十一年)
二月「深夜の市長」を『新青年』に発表。( - 一九三六年六月)
「地球盗難」を『ラジオ科学』に発表。
一九三七年(昭和十二年)
一月「蠅男」を『講談雑誌』に発表。帆村荘六もの。( - 一九三七年一〇月)
四月「十八時の音楽浴」を『モダン日本』に発表。
四月「海底大陸」を『子供の科学』に発表。( - 一九三七年一二月)
一九三八年(昭和十三年)
一月「東京要塞」を『サンデー毎日』に発表。帆村荘六もの。
一月「浮かぶ飛行島」を『少年倶楽部』に発表。( - 一九三八年二月)
三月「暗号数字」を『現代』に発表。帆村荘六もの。
四月「街の探偵」を『シュピオ』に発表。帆村荘六もの。
四月「怪塔王」を『東日本小学生新聞』に発表。( - 一九三八年一二月)
一九三九年(昭和十四年)
一月「太平洋魔城」を『少年倶楽部』に発表。( - 一九三九年一二月)
一月「人造人間エフ氏」を『ラヂオ子供のテキスト』に発表。帆村荘六もの。( - 一九三九年一二月)
九月「什器破壊業事件」を『大洋』に発表。帆村荘六もの。
九月「火星兵団」を『東日小学生新聞』に発表。( - 一九四〇年一二月)
一九四○年(昭和十五年)
一月「怪鳥艇」を『少年倶楽部』に発表。( - 一九四〇年一二月)
六月「爆薬の花籠」を『少女倶楽部』に発表。帆村荘六もの。( - 一九四一年六月)
八月「地球要塞」を『譚海』に発表。( - 一九四一年二月)
「大空魔艦」は初出掲載誌未詳。一九四〇年発刊
一九四一年(昭和十六年)
六月「鬼仏洞事件」を『講談雑誌』に発表。帆村荘六もの。
一九四四年(昭和十九年)
五月「宇宙戦隊」を『海軍』に発表。帆村荘六もの。一九四四年五月〜一九四五年三月)
一九四五年(昭和二十年)
六月「地球発狂事件」を『協力新聞』に発表。( - 一九四六年終号)
一九四七年(昭和二二年)
一月「地獄の使者」を『自警』に発表。帆村荘六もの。( - 一九四八年一月)
六月「鞄らしくない鞄」初出掲載誌未詳。一九四七年六月)
八月「千早館の迷路」を『ロック増刊 探偵小説傑作選』に発表。帆村荘六もの。
一○月「断層顔」を『探偵よみもの』に発表。帆村荘六もの。
一九四八年(昭和二三年)
一月「怪星ガン」を『冒険少年』に発表。帆村荘六もの。( - 一九四九年三月)