この世には確実なことがたったふたつあると昔から言われてきた。死、それに税金だ。それに3つ目を加えるならば、ローリング・ストーンズのライヴ盤は3年おきにリリースされるという事実。明らかに出来不出来があったとしても(絶頂期の1969年のライヴから選曲されたすばらしい『Get Yer Ya-Ya's Out』は優れた例外だ)続々とリリースされるストーンズのライヴ盤の中で、1982年リリースの本作は4作目に当たり、こののちバンドは長い休止期間に突入することになる。
アルバム『Tattoo You』をサポートするツアーから録音されているにもかかわらず、収録されたわずか10曲のストーンズのライブテイクのうち8曲が、初期のトラックか、お気に入りのロックやR&Bの新鮮味のないカバーのいずれかだ。これまでアーティストとしてのカムバックを1度(あるいは3度)果たしてきたストーンズだが、このライヴ盤ではしばばしば、懐メロバンドとなることに抵抗してもがいているように見える。(Jerry McCulley, Amazon.com)