利休・織部・遠州の茶碗 -樂茶碗は茶碗ではないー (改訂版) やきものと茶の湯
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今ある茶道の基を作ったのが千利休・古田織部・小堀遠州の3人だと言えるでしょう。しかしその3人の違いについては、なかなか理解されていないのが実情です。
そこで私はこの3人が好んだやきもの(とくに茶碗)にスポットを当て、3人の茶の違いを考えてみました。中でも、利休が樂長次郎に歴史上初めて茶の湯の茶碗として造らせたとされる樂茶碗については、私は、もともと茶碗として造らせたものではないという考えを持っています。このことに関しては10の根拠を挙げて説明しました(印刷版では9つ)。
最近、織部は「へうげもの」で有名になり、利休はたびたび映画化されたり、または小説にもなっています(「本覚坊遺文」・「利休にたずねよ」等)。遠州はどちらかといえば作庭で有名です。この3人を知らずして日本の文化は語れないでしょう。是非ご一読ください(印刷版の方は2010年4月、日本図書館協会選定図書に指定)。
(kindle初版版には写真が全くありませんでしたので、今回、写真を載せ、改訂版といたしました)
目 次
はじめに
第一章 長次郎樂茶碗は茶碗ではない
第二章 織部茶碗は何故あれほど歪んでいるのか
第三章 樂茶碗が先か美濃茶碗が先か
第四章 小堀遠州「綺麗さび」は本当に遠州好みか
第五章 現代における利休・織部・遠州のやきものの評価
(重文指定をもとに)
第六章 茶の湯の茶碗 利休・織部・遠州以降
第七章 天下人と天下一茶匠
おわりに
(著者プロフィール)
公益社団法人 日本陶磁協会会員
茶道茶名取得