モータドライブノートII(DCモータの理論)
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マイコンによるDCモータの制御回路とプログラムをネット上に公開しています.
併せて背景となるDCモータの原理と回転数制御の理論を紹介したところ,こち
らの方に大変に多くの方のアクセス(1000ダウンロード/月 以上)をいただきまし
た.筆者の思い入れとは異なり,マイコン制御の章よりも原理と理論解説の章の
人気が倍以上も高い結果となりました.
本書はその原理と理論解説の部分をまとめたものです.
本書が支持された理由を推測しました.
アクセスの最も多い時期と大学の講義時期(特に中盤から後半)とが一致しまし
た.どうやら電気機械,パワーエレクトロニクス,制御理論などの講義で分かりに
くいところの理解に本書が役立ってきたようです.
本書では身近なマブチモータを取り上げ,その基本構造とモータのトルク,逆起
電力の原理を解説しています.多くの書籍がBil則に基づくモータトルク発生の原理
のみを紹介しているのに対して,永久磁石と鉄心の吸引力/斥力に基づくトルク発
生の原理も併せて紹介し,両原理の関係を明らかにしています.
また,PWMインバータによるマブチモータの回転数制御の実験と,インバータ
の特性も含めたDCモータ制御のシミュレーションとの対比を行っています.
そして,回転数のPI制御理論をマブチモータを用いた実験結果と対比して論じて
います.ボード線図により,比例ゲイン,積分ゲインが安定性に及ぼす効果を,具
体的数値を用いて分かりやすく解説しています.
本書の目次は以下の通りです.
2章 DCモータの理論
2.1 モータの構造とトルクの発生
2.2 逆起電力
2.3 小型DCモータの構造とトルクの発生
2.4モータの等価回路と制御系のブロック線図
2.5 DCモータのシミュレーション
2.5.1 DCモータのパラメータの計測
2.5.2 DCモータのシミュレーション式
2.5.3インバータの出力電流対出力電圧特性
2.6インバータの回転数制御系のボード線図
なお,第1章と第3章以降は以下で公開しています.
http://mybook-pub-site.sakura.ne.jp/Motor_Drive_note/index.html
著者紹介
1985年名古屋大学大学院工学研究科電気系専攻博士後期課程修了
現在 名古屋大学大学院工学研究科教授・工学博士
専門 電気工学,ソフトコンピューティング,感性工学.