彼女は「まちぶせ」だけじゃない! ってことがきっとわかる1枚。
★★★★★
1981年11月発売の6thアルバム『夢模様』に、ポニーキャニオン時代後期のシングルから、玉置浩二作曲の隠れた人気曲「恋」など8曲を追加したもの。
同年の「まちぶせ」大ヒットの勢いそのままに、バランスのとれた粒揃いの楽曲たちを、ひとみさんは安定感のあるヴォーカルで、めいっぱいのポテンシャルを感じさせつつ聴かせてくれている(『ザ・ベストテン』の記念撮影の時に「さぁみんな、写すわよ!」などと言っていた事なども、急に思い出してみたり)。
“「まちぶせ」の次に出た曲”として、どうしても地味で不遇な扱いを受けてしまっている「三枚の写真」だが、この『夢模様』収録のヴァージョンでは新たなミックスを施され、クリアでキラキラとした音色に仕上がっており、これを一度お聴きいただければ、この「三枚の写真」という楽曲に対する印象も大きく変わるのではないだろうか(ちなみにこのアルバムではもう1曲、「つぶやき」も三木聖子のカヴァーである)。
ボーナス収録のシングル8曲も含め、全体として、非常にクオリティーの高い仕上がりとなっているので、これと同時に出た『ひとみ…+シングルコレクション』だけでいいや、と思っている方も、できることならこちらもスルーすることなくカートに入れていただければ幸いである。