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ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: ダイヤモンド社
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:P.F.ドラッカー/著 上田惇生/訳 出版社名:ダイヤモンド社 シリーズ名:ドラッカー名著集 13 発行年月:2008年12月 関連キーワード:マネジメント 1 カダイ セキニン ジツセン ドラツカ- メイチヨシユウ 13 まねじめんと 1 かだい せきにん じつせん どらつか- めいちよしゆう 13、 ダイヤモンドシヤ ダイヤモンドシヤ 4405 だいやもんどしや だいやもんどしや 4405、 ダイヤモンドシヤ ダイヤモンドシヤ 4405 だいやもんどしや だいやもんどしや 4405 組織の規模、働く部門のいかんを問わず、組織に働く者が果たすべき役割、その方法、そして戦略のあり方を体系的にまとめた書。経営の神様、ピーター・ドラッカーの業績を後世に伝える「ドラッカー名著集」完結編。1974年、ドラッカーは本書において、独自の経営論を体系化し、ドラッカー経営学というべき大著に仕上げた。本書では、マネジメントが成し遂げる
1973年出版にもかかわらず、はっとさせられ、今のことを書いているのではないかと思われる本質をついた指摘が相次ぐ ★★★★★
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらからドラッカーにはいったが、マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]を通り越して、この上中下の3冊あるオリジナルと真っ向勝負することにした。いわゆる、1時間や2時間で200Pを読めてしまう薄っぺらな内容の本と違い、噛み締めるように味わって読まないと理解が進まない。よくこれだけのマネジメントに関する知識体系を実践的な形で纏め上げたものだと感嘆する。今回読破には、8月2日から9月25日まで2カ月近くを要した。もちろんその間に何冊か別な本も読んでいるので、一概に時間がかかったとは思っていない。読破したが、これは数年おきに何度か読み返すだけの価値がある本であると感じた。含蓄が深い。読み直すほどに、本はその色彩を変え、新たな発見へと読者を誘うであろう。

40年近くたっても、少しも古さを感じさせないのだから、自分のマネジメント哲学を構築するに当たって大きな座標軸になる本をようやく発見できた気がして、安堵している。書棚を見ても、経営の教科書―社長が押さえておくべき30の基礎科目、プロフェッショナルマネジャーなど経営に関する本が何冊もあるが、ドラッカーと真っ向勝負することが、結局は急がば回れで良い洞察に至ると感じている。

(中)になるとマネジメントの本論に入っていくわけだが、(上)においては、マネジメントの社会的責任などの側面が説明されている。マネジメントは、バランスを取りながら、社会的な問題の解決にも積極的に関与していかなければならないという見識は、その当時日本では公害問題、水俣病などが本格化していたころであろうから、あまりに鋭い洞察である。

この本だけは、私の中では存在が別格である。

参考になった箇所は以下の通り、
→いかなる形でいかなる者が所有する組織であろうとも、マネジメントたる者は自立した存在でなければならない。しかし、その行動の基準たる倫理においては、公的な存在でなければならない。
 まさに、自律性と責任という、マネジメントに特有の私的な機能と公的な特性との間の緊張関係にこそ、組織社会に特有の倫理にかかわる問題の本質がある。

→健全なる社会とは多様な文化の複合体である。
 競争的な共存関係にある。
 社会の健康には自立したマネジメントを持つ自立した組織を必要とする。

→マネジメントとは、市場、生産性、収益性についての体系である。それらのものと無縁の世界には手が出ない。感覚的にも分からない。価値体系が違う。
 目標を設定できる。成果も設定できる。ということであれば、企業も成果をあげることができる。
 測定可能な目標で表せる分野があるか?

→マネジメントは召使である。
 ご主人は、彼がマネジメントする組織である。
 自らの組織を機能させ、その存在の目的とする貢献を果たさせることである。
 組織がそれぞれに特有の使命を果たすことは、社会が最も関心を持ち最も必要としていることである。
 いかなる組織といえども本来の機能の遂行こそ最大の責任である。
 
→社会的責任の最大の限界は、マネジメントが仕える組織の本業における成果に支障をきたすことである
 コストを負担しつつ資本を蓄積するには、経済的な業績を上げるしか方法はない
 社会責任が生ずることを予期し、問題解決のためのトレードオフを検討しなければならない


 
評価に迷う ★★★★☆
非常に評価に迷います。

まずもって、読みにくい。

翻訳だから読みにくいのかもしれませんが、
ちょっと哲学的というか、はっきり言えば「建前論」ばかりが並んでいるから読みにくい、つまらないのではというのが感想です。あと、正直屁理屈じゃないのと言う記述さえあります。

最初に誰もが躓くのは「自らの事業の定義」のところからじゃないでしょうか?
私はここからつまずきました。
事業の定義がいつの間にか企業の使命と目的になってしまっていて、ドラッカーの解答は、それは顧客が決めるになっています。
でも、ちょっと待ってください、顧客からみても、たとえば製鉄所の事業はやっぱり、鉄の精製など鉄を扱う事業じゃないですか?
最初から、「起業の使命」とか「起業家の使命」というなら「顧客第一」が正解でも80点をあげますが、「自らの事業の定義」「自らの事業はなにか」の答えが「それは顧客が決める」では「そんなの屁理屈か哲学じゃない」と思っていまいます。顧客だって「事業内容はお前らが決めろよ」って言うでしょう。
簡単なことをわざと難しく言わないで、最初から、「起業家は顧客あっての起業家だ」といえば済むことです。
しかし、何より、この本が気に入らないのは、ドラッカーが需要(供給・消費)を創り出すことが一番いいことだとしている、つまり方向性として「大量消費社会」を後押しするような内容になっていることです。困っている人(顧客)を助けるのはいいことです。でも、どうみても、掘り起こしてどんどん消費社会をつくっていきましょうという趣旨にとれます。
そもそも日本人の私には、哲学とかより、「本音と建て前」のほうがしっくりきます。企業は経済活動なのに、思索・哲学というより、むしろ、きれいごと、建前論が鼻につきます。
単純なことを謎かけで難しくいい、
屁理屈に聞こえるところも多いです。
そして、なにより、日本人の「もったいない」「昔からの物を大切にする国民性」には相反している本だと思います。
エッセンシャル版でも『もしドラ』だけじゃなくて ★★★★★
 マネジメントに興味をもって,ドラッカーを読もうと思ったのなら,エッセンシャル版や『もしドラ』だけじゃなくて,全文読むことをお勧めする。それくらいの努力を惜しむ人に,適切なマネジメントができるだろうか。

 マネジメントの話だが,範囲は企業にとどまらない。公的機関であっても,マネジメントの観点は重要である。マネジメントにとって,「利益は必要条件にすぎない」という指摘は,重要だろう。その企業が,どのような社会的責任を果たしているか,こそがまず問われるべきなのだ。マネジメントという活動の幅の広さを深さをこれでもかと丁寧に解きほぐす,珠玉の言葉の数々。多くの経営者のバイブルとなる理由が分かる。
過去100年のなかで最重要群に入る書 ★★★★★
ビジネス書という括りがいつから出来たのか、どの書がそれにグルーピングされるのかいまだ判然としないが、このような括りを一旦外して考えても、本書は、過去100年に出版された書物の中で最重要のものであると思う。20代後半にこの書を始めて読んだ時、後の自分の人生に大きな影響を与え続けていくであろうと確信した。これほど「現代社会で働くビジネスパーソンは読むべき」と断言できる書はそう多くない。
最高のマネジメント実践指南書 ★★★★★
原著初版が1974年であり、それから30年以上経ってますが、今でも最高のマネジメント実践指南書であり続けています。

本書の価値や内容は、様々な方々が様々なところで述べられていますので、ここでは本書の使い方について触れたいと思います。


マネジメントの必要条件をこれほど多角的かつ体系的に解説している書籍は、知っている限り他にはありません。

本書の前にも後にも様々なマネジメント書籍が大量に出版されいますが、ほとんどの書籍は、本書で提示されていることの一部を論じているに過ぎないと思います(一章分であったり、一段落分であったり、一用語分であったり)。

また、ヒトのマネジメント関連で近年話題になっている手法も既に本書で、その概念、マネジメントにおける位置づけ、重要性、活用方法などが提示されています(サーバント・リーシップ、コーチング、ラーニング・オーガニゼーション、チェンジ・マネジメントなど)。

経営手法が毎年数多く生み出されています。何れも役に立つものだとは思いますが、残念ながらそれらのほとんどは、マネジメント全体における位置づけや効用と限界を適切に定義していません。せっかくの手法もマネジメントに携わる方々をかえって混乱させているようにしか思えないことも多々見受けられます。

本書をじっくり読んで理解することで、これらの数多くの経営手法をマネジメント全体という文脈のなかで理解し、取捨選択し、応用して活用していくことができると思います。


また、本書で提示されているマネジメントの実践方法は、数多くの学術分野での知見を上手く取り込みつつ整合させて組み立てられています。

特筆すべきは、ヒトに関する科学、特に執筆当時ではほとんど研究が進んでなかった自然科学系の科学(脳科学・神経科学・遺伝学など)の知見が、著者の洞察から得られた仮説としてふんだんに盛りこまれていることです。

自然科学系のヒトの科学についてそれなりに書籍を読んできましたが、これらの仮説はほとんど違和感を覚えないものとなっています。

ヒトのマネジメントについても、本書をじっくり読んで理解することで、ヒトに関する科学の最新知見を踏まえた実践ができると思います。


更に、本書は読み手にかなりの知識と経験を求めます。ただ読み流すだけならともかく、深い理解を得るためには、何故?を問いかけながら読み進めていく必要がありますので、本書の内容を読み手の知識・経験に照らし合わせていくことが求められます。

ただ、最初から本書の広く深い体系的な知識・経験を持ち合わせている人はいませんので、本書を定期的に何度も読み直すことで、読み手自身が己のマネジメントに対する知識・経験がどれほど身についたのか、を確認するような使い方をするのも有益だと思います。

実際に、読み返す度に、同じ文章でも以前読んだ時とは異なった知見を得たり、新たな発見を得たりすることができました。「こんなこともわからなかったのか」という発見・反省とともに、「これがわかるようになったのか」という自信にもつながります(全てを完璧に理解できたとはとても思えませんが、それでも読み返す度に、理解できていることが増えるのは学習の楽しみにつながっています)。


このような使い方ができるマネジメント書籍は他には見当たりません。軽めのビジネス書を何十冊読むよりも、本書を何度も読んだ方が遥かに価値があると思います。


なお、現在本書は私の知る範囲は3種類の翻訳があります。個人的にはドラッカー本は上田訳が最も分かりやすいと思います(単に上田訳に慣れているせいだと思いますが)。興味と時間とお金のある方は読み比べてみるのもよいかもしれません。

また、本書には抄訳版、エッセンシャル版が出版されていますが、これらはあくまでも要約・抜粋ですので、しっかりと理解したい方には本書をお薦めします。