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龍馬を超えた男小松帯刀

価格: ¥1,365
カテゴリ: 単行本
ブランド: グラフ社
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期待ハズレでした ★☆☆☆☆
表紙とタイトルに惹かれて買いましたが、なんだか期待ハズレでした。中身を読んでも彼のどこが坂本龍馬を超えていたのかサッパリわかりませんでした。
小松に比べれば西郷・大久保は青菜に塩 ★★★★★
タイトルは勝海舟が小松帯刀を評して語った言葉であるが、その西郷・大久保自身が死を惜しんだ小松帯刀。
小松帯刀の考証を大河でやられた研究家が、自身の言葉で小松や、その周辺の人々を愛情を込めながら書かれている。またそれらの周辺の人々の影響や、薩摩藩の持つ教育システムなどが小松帯刀という大きい人物を生み出したと言えようか。維新史ではキーパーソンとして重要な役割を果たし、その後の明治維新でも坂本龍馬の理念を引き継いだ人物が早世したというのはあまりにも惜しい。

評伝の文章も、原口氏の優しい文体に好感が持てるが、何よりも小松と龍馬の関係について重要視した事を書かれている。ドラマでは小松と維新政府の関わりが少ないように見られるが、実際は明治政府の重幹部として外交面でも難しい事件(フランス艦長の見た堺事件くじで決まった命―慶応四年堺事件より (ふれ愛ブックス)に関わった事や、新政府の要領に関わったことなど、今後ももっと注目しべきであろう。
大河の便乗本だけで終わらず、小松帯刀に関する基礎文献と言っても過言ではない本である。
あざとい… ★☆☆☆☆
去年大人気だった大河ドラマ『篤姫』の歴史考証を担当した原口泉鹿児島大教授による『篤姫』の”もう一人の主人公”小松帯刀清廉の伝記です。
前書きからあとがきまで通して原口氏がいかに小松帯刀を愛しており、その知名度の低さを嘆いているのか、というのはひしひしと伝わってきます。しかし、その思いの割には「帯刀がすごい人なんですよ」という主張ばかりが全面に出て、帯刀が具体的にどういうことをやった人なのかという肝心の所は本を読んだだけでは分かりにくいです。「小松ありせば西南戦争の悲劇もなかった」(p.42〜)という章ではあまりの憶測ぶりに苦笑してしまいました。
そして、鼻につくのが『篤姫』や坂本龍馬の人気に便乗しようと言うあざとさです。だいたいタイトルが「龍馬を超えた男」ときてます。本を読めば坂本龍馬との共闘や友情は分かるのですが、どこでどう「龍馬を超えた」のかは文章からは伝わりませんでした。このタイトルで坂本龍馬ファンを逆上でもさせて本の売り上げを上げようとでもされたのではないかと穿った見方をしてしまいます。また「翌安永二年(中略)この時期、将軍家に嫁ぐために江戸に来ていた篤姫と対面したと思われます」(p.71)など、唐突に「篤姫」という名前が散見されますが、裏付け史料もあげないままこのような憶測を、国立大教授という要職にある歴史学者が書いた伝記にはさまれること自体軽率としか言いようがありません。その他にも斉彬の命で結婚させられた小松近について「7つも年上の、いわば大年増」(p.74)と余計と思える一言を書いているなど、軽率とおぼしき記述が散見されます。
以前、同じ小松帯刀の伝記である『幻の宰相 小松帯刀伝』(瀬野重吉)という本を書評したことがあります。あの本も小説と歴史考察が混在する問題点はありましたが、丁寧な年表や多数の写真が挿入されていてまだ資料価値が高いです。
大河ドラマでは「篤姫を追いかけた男」としか描かれなかった(勿論脚本家の田淵久美子氏の脚色で史実ではない)、小松帯刀の真の姿を知りたいのであれば、この本より断然瀬野氏の本のほうをお奨めします。大河ドラマ考証者+国立大教授の本としてはあまりにも残念な内容なので、評価も辛口にさせていただきます。
大河ドラマ「篤姫」のもう一つの原作本として ★★★★★
「篤姫」の原作を読んでも小松帯脇は全く登場しないのですが、この本を読むとドラマとピッタリ符合する部分がでてきて納得がいきます。作者はドラマの時代考証を担当しており、小松帯脇をからめて篤姫を多角的に描くという作者のアイディアが、ドラマにかなり反映したことが良く理解できて面白かったです。
知らざれるヒーロー小松帯刀! 大河ドラマ「篤姫」の影の主役!! ★★★★★
本書は、日本近世史の研究家であり、NHK大河ドラマ「篤姫」の時代考証を担当している著者によって書かれたものである。

幕末の動乱の中、坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允などをはるかに勝る功績を挙げながら、なぜか、歴史の主人公として登場してこない人物が何人もいた。本書の主人公 小松帯刀も間違いなくその一人であろう。そのことが、本書を読めば本当によくわかる。

尊王派と佐幕派という大きな対立構造の中で、さまざまな困難にぶつかりながら、数々の重要な交渉をまとめ上げ、「小松なくば、何もできぬ」と呼ばれていたのだ。

薩摩藩の城代家老として、薩長同盟を実現させるために、坂本龍馬を説得し、倒幕勢力の一員でありながら、将軍 徳川慶喜からの信頼も厚く、大政奉還を説得したのも、この小松だった。

この時期にあって、小松は西郷や大久保をはるかにしのぐ人物であったのだ。
そして、それは、小松帯刀という男の「無私」がこれらの大事を成し遂げさせたのであろう。

大河ドラマ「篤姫」によって、初めて知った人物であるが、今後、幼少の頃からの篤姫との運命的な交流を含め多方面からの再評価の動きが出てくることを強く期待するものである。