興奮しました
★★★★★
飛込みをテーマにした青春小説。
描写力がとんでもなく素晴らしい。
まず、飛込みの描写力がすごい。
飛込みを見たこともないのに、頭の中にその場面が浮かんでくるようだ。
そして、少年たちの想いも、とても丁寧に追っている。
だがそれだけではない。
飛び込む選手たち、選手に関わる大人たちをとりまく環境。
スポーツもビジネスの一種である。
いわゆる青春小説には、あるまじき要素だ。
しかしそれによって、ままならない葛藤が生まれ、それが心理描写に重みを与えている。
たんなる青春小説とは一線を画している。
この物語では、各章ごとに視点が入れ替わる。
もう誰が主人公かわからないほど、各視点がしっかり構成されている。
飽きさせません。
特に最後の大会では、一順ごとに視点が切り替わる。
もうこの見せ方、演出がたまらなく良い。
想いがガンガン伝わってきます。
ここまで夢中になったのは久しぶりです。
傑作スポーツ小説
★★★★☆
全4部構成
そのうち、第三・四部を収録
第三部の主人公:要一のキャラがピカイチ。
エリートのくせに、蛮行に走るところがキュートだ。
試合に負けてフルチンになったり、オリンピック代表権を返上する等々。
第一部の主人公:知季が要一にお祝いとして胡蝶蘭を送る等ユーモアのセンスも光る作品だ。
少年が少年に胡蝶蘭を送るなんて、おもろすぎる。
2008年には、映画化もされた。
興奮!感動!…orz
★★★★☆
この小説を初めて読んだのは、中学生の頃でした。
当時は、おもしろくて、感動できて、もうサイコー!でした。
最近、たまたま買ってまた読み直しました。
勿論素晴らしかったです。
躍動感、緊張感、透明感、リアリティ…
サーフィンしたみたいに(したことないけどw)ぐわんぐわんと揺さぶられて、読み終わった後の爽快感がなんとも言えませんでした。
…でも、あまりにキラキラしていて、読んだ後しばらく心が重かったです。
何故だろ。
リアリティがあるからこそ、下巻の置いていかれた感が余計悲しかったです。
自分の不甲斐なさが身にしみた作品でした。(苦笑)
1.4秒の自分だけの世界
★★★★★
上巻は一部が知季、二部が飛沫を中心に描かれていましたが、
下巻では、三部が要一について描かれ、
クライマックスである四部・オリンピック出場選手最終選考へと繋がります。
メダルの鬼、と呼ばれる前原会長が
なぜそこまでメダルにこだわるのかが明かされます。
彼もまた、飛込みが好きで好きで仕方ないってことが伝わってきます。
メダルが取れないと「飛込み」に注目してもらえない、
それはその通りかもしれません。
でも、私はこの『DIVE!!』という作品を読んで
ものすごく飛込みに興味を持ちました。
次のオリンピックで飛込み競技を見るのが楽しみです。
オリンピックのメダルじゃなくて、
物語で飛込みの楽しさを伝えた森絵都さんはすごいと思います。
子供向けの本
★★☆☆☆
児童書としては悪くないんだろうが、大人が読むにはちょっとと感じてしまう。