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予告殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

価格: ¥966
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
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なぜ評価が分かれるのか。 ★★★☆☆
冒頭で地元新聞に殺人予告の記事が掲載され、人々が何かのゲームだろうと集まったところで実際に殺人が起きる。捜査に乗り出したクラドック警部にミス・マープルが紹介され、その後に続く2件の殺人と合わせてマープルが事件を解決する、といったところが本書のあらすじだが、作者作品は傑作は傑作、駄作は駄作と一部の意見を別にして概ね評価が一致しているのに対し、本書は珍しく評価が大きく分かれている。

本書は論理の筋がきっちり通っており、それぞれ伏線に対する整合性のある解決がなされている。第1の殺人で用いられたトリックもなかなか効果的。
しかし、犯人が分からなかったという人はいないんじゃないだろうか、というぐらい犯人は分かりやすく、意外性がない。

本書の評価が分かれるのは論理性・整合性重視か、意外性重視かによるものではなかろうかと思っている。
私は論理性重視だが、かといって意外性のない作品はつまらないね。ということで星3つ。
マープルものではNo.1 ★★★★☆
本書がミス・マープル登場作品の最高傑作であることは衆目の一致するところではないかと思う。自薦も含め作者ベスト10などには必ずといっていいぐらい挙げられる作品で、江戸川乱歩も作者のベスト8に選出しているし、森博嗣も『ミステリー工作室』の中で作者の作品3作のうちの1作としてとりあげている(ベスト3という意味ではないかも知れないが)。

冒頭で殺人案内の広告が掲載され、興味津々に集ってきた人々の前で殺人が行われるというプレゼンテーションで読者を引きつけておき、伏線を縦横に張り巡らした複雑な構成をとりながら、最終的には至ってシンプルな真相ですんなりと納得できる解決を示すのがいい。

本書の欠点は、メインとなる心理的トリックが、その宿命によりイヤでも犯人が露呈してしまうことにある。そのトリック自体は既に1930年代前半の比較的有名な作品でも使用されているが、その作品でも同じ理由により途中で犯人が露呈してしまう。要するに犯人に意外性がなく、マープルものNo.1であるのは間違いないにしても、作者ベスト10に挙げるのにはちょっと首をかしげたくなる。

ただ、本書で解き明かされる犯人の殺人動機というか犯行心理は、倒叙ものではないが犯人の側から作品全体を見通すとひとつひとつが実に納得のいくもので、江戸川乱歩が本書を高く評価しているのはそういう点ではないかと思う。

なお、本書に登場するクラドック警部は、後に『パディントン発4時50分』と『鏡は横にひび割れて』にも登場しており、ミス・マープルと最も相性のいい警察官である。後になる程に推理作品としての質が落ちていくのが残念だが(それでも『パディントン〜』は、読み物としてならマープルもの1、2を争う面白い作品である)、クラドック警部との共演シリーズとして楽しむのもいいと思う。
予告に基づいた殺人が本当に行われ ★★★★★
予告に基づいた殺人が本当に行われるとは。
はじめは冗談だと思っていたが、本当だったとは。

ps.
イギリスの田舎町は、こんなに地元の人は集まってパーティをやるものだろうか。
ミス マープルものは、イギリスの文化、風土とを知るのによいかもしれません。
長いなあ ★★☆☆☆
とにかく長いです。途中で何度も飽きました。
もう少しコンパクトにまとめられたのでは?と思います。
電車の中で読んでいるとすぐに眠くなってしまいます。

緊張感を持ってスラスラと読めたのは、最初と最後の数十ページだけでした。

訳があまり良くないのかなあ。
状況や人物のイメージが沸き辛く、退屈でした。

事件の始まりと結末が面白かっただけに、中間のダラダラ感がとても残念です。
個人的にはアガサ・クリスティーの他の作品と比べて低評価です。
世評どおりの傑作 ★★★★★
ここでの評価が低い理由が分からない。

伏線の処理やトリックの「けれん味」は、いかにも大家が書いた古典ミステリだが、現代に通じる戦後の世相が印象的に描かれていたり、(古いものが残ってて当然の)田舎を舞台にしているせいか、余り昔の作品という感じがしない。

登場人物には、精神的なもろさを抱えた人物(一見そうは見えない人も含む)や極端に天然な人が数名居て、これが事件やストーリーに大きくかかわってくる(天然系の人は、読んでいて、いつ殺されるか心配になる)。犯人側も、終盤追い詰められて凶暴化するので、後半は心理スリラーの趣も加わる。むしろ、手に汗握る作品だと思う。