これは良いファンタジー!!
いわゆる王道に近いです。王子との身分違いの恋愛。
でも主人公がしっかりしてて明るく前向きなので暗い所はなく
何となくほのぼのしてます。
奇抜な独自性などはありませんが、基本的には安定して面白いし
見せ場もうまいと思います。

読者がこうあってほしいという求められてる展開(予定調和)を面白く書くというのは
出来そうでなかなか出来ない事です。

絵はちょっと既存の作家にも似ているような所ありますがクセがなくて可愛い。衣装も可愛い。

この巻で関係が進んでしまうのですが、個人的にはもうちょっと引き伸ばしてくれても
良かったかな。
でも多分ここから二人で困難を乗り越えていく過程こそを書きたいのかもしれないですね。

まだまだ続いて欲しい物語なのですが、個人的にもう少し白雪目線での葛藤をみたかったです。
急展開なのに番外編が間に入ってしまって、すごくもやもやしてしまいました。
早く次が読みたいです。
「君に届け」が最近のNo1だったのですが、あっちのカップルはもう放置しても大丈夫そう（笑）なので、今は断然こちらのゼン×白雪の行く末が気になります。
ゼンのお兄さんがいい人に見えてきました。オビが自覚なしの動作が今後どうなってくるのか。
なんだかオビは消えてしまいそうな気がするのは私だけでしょうか？
今一番のお気に入り漫画です。

珍しい赤い髪をもつ白雪は、
クラリネス王国で宮廷薬剤師として働いている。
第二王子ゼンとは、それ以前からの知り合いで親しい仲だったが
二人は、次第に惹かれあい……。

ブレッカ子爵の陰謀が、どうなるのかが気になっていたのですが
そこもよかったけど、
白雪とゼンの関係の変化が！！
進展は絆をきずいていくように、ゆっくりここに至ったって感じで
劇的な変化というわけではないのですが
二人のお互いを思いやるような会話や、触れかた、視線なんかに
すごくどきどきして、優しい気持ちになりました。

後半はゼンの側近ミツヒデの語りで
６年前、１３歳のときのゼンの物語。
このミツヒデとゼンのつながりも素敵で、上質な物語です。

赤髪も今回で4冊目となり、ゼンや白雪にとって大きな通過点を迎えております。

物語自体は一歩ずつ、しかし確実に進んでいきます。

個人的にイチオシのオビにも、感情に小さな変化が…!?


やわらかい絵柄に合った、温かいけれど芯の通ったストーリー。

台詞に頼らずに心境が描かれている場面が多いため、読者によってその受け取り方は様々で、よくわからないという方もいるかもしれませんが、私はあえて全てを明白にしないところがむしろ好きです(笑)


読み続けている人は今回起きた変化を楽しみ、初めての人にはぜひ一度、読んでいただきたい一作です!