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左遷の哲学―「嵐の中でも時間はたつ」

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 産能大出版部
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苦境を経ずに大成はない ★★★★☆
成功した人は、皆とんとん拍子で出世て来たのだろうか。
そんなわけがない。

本書では、先人達が苦境をいかにして乗り越えてきたかをつづっている。
タイトルは「左遷」だが、左遷なんてものじゃなく、投獄、闘病などというとんでもないものまで次々出てくる。

苦境の中、いかなる心境で耐え忍び、次の成功を待つのか。
人生において誰もが味わわねばならない問題が、ここにはある。
「人間の哲学がかわる時、あらゆるものがかわる」(本文から) ★★★★★
「渇いたことのない人間には、
水のありがたみはわからぬだろう。
何事も当然だと思う心に感謝の念などあるわけがない。
しかし、当然なことを当然でない、と考えるには、
それ相応の苦難をつぶさに味わって、
その考えを転倒しなければならない。」(本文・はしがきから)
逆風と言われる今日、
同じように踏ん張っている同志に向けて、
または懸命に生きている方々への応援メッセージ。
だいたい苦労したことがない者が苦労時の対応など分かるものではないが、
不平不満を言っている自分が恥ずかしくなる内容。
さりとて苦難よ来たれとは言えない。
常日頃より、いつでもどこでも己の考えを正すことはできよう。
俺は俺だ、一回限りの自分の人生さ、思いっきりと。
力が湧いて来る本。


楽しくやろうぜ!の応援メッセージ。
先人達の教えによる『金言』が散りばめられています ★★★★★
本書では、サブタイトル『嵐の中でも時間はたつ』のとおり、先人達がどのような心持で挫折を乗り越え、自らの人生を切り拓いていったかを、わかりやすく著し、我々の道標としてくれています。

冒頭で、松永安左エ門氏の語録を引用し、「実業人が完成するためには、「長い闘病生活」「長い浪人生活」「長い投獄生活」をくぐらなくてはだめだ」との教えに始まり、これに「左遷」を加えた4つの関門に対峙した、先人達のエピソードが散りばめられています。

内容は平易に書かれているため、頭では理解できても、実行に移すことは難しいことばかり。しかし、悩んだり行き詰った時に、この本のページを繰っていけば、必ずや逆境に立ち向かうヒントとなり、勇気を与えてくれる金言にめぐり会うことが出来ます。

私も、本書を傍らに置き、その時々の自らの気持ちを重ねながら、先人達の教えに耳を傾けていきたいと思います。
古い...だけど、良い ★★★★★
「左遷の哲学」...その内容は古い。
具体的な逆境として、「左遷」のほかに「闘病」があげられ、
さらには、「浪人」、「投獄」があげられている。

もう日本史の授業でしか触れられることのない世界ではないだろうか。

しかし、その登場人物や、現在の優良企業の祖であったり、激動の昭和史の
要諦を務めた人であったりと、関心をとらえて離さない。

そこには、きれいごとではない、-本来であれば不適切な表現のままで-
赤裸々な人間ドラマが描かれている

必読である。

以下参考までに、わたしなりのまとめ
何かをなしとげる(志をとげる)には、逆境を乗り越えることなしには
ありえない。そのための羅針盤として...

・何らかのかたちで人生に宗教を取り入れている。
・あせらず時を待つ
・読書をして学ぶ(課題図書:論語、言志四録ほか)
その他ありますが、興味深いのは、ことをなす人物には
その生きざまや人生観に共通するものが
必ずあることです。







時代がこの本を復刊させた。 ★★★★★
嵐の中でも時間はたつ――まさにこの時勢にぴったりの副題がついた、
伊藤肇氏の著作が復刊された。

復刊、というのに、この古臭い装丁が実にたまらない。
その期待通り、本書は1973年に出版されたまま原文に忠実である。


昭和の本が、平成に復刊される。

最新の経営理論などないし、ほとんどの登場人物は"過去"の人である。
しかし、平成のこの時代に生きる我々にはこの本が必要だと思う。

左遷などではまだ可愛いくらいの、痛々しい事件が乱発している、
今だからこそ、本書は読まれる価値がある。

思わず、線を引いたり印をつけたり頁を折ったりしてしまうこと、必至。


何がきっかけでもいい。
本書に手をとり、"底辺から這いあがった"男たちの生き様を見て欲しい。