楽しく読めました。
★★★★★
楽しく読めました。
今も大切に書棚に持って時々眺めます。
類似の本を読むときの参考書です。
まるでSF世界に迷い込んだかのような読後感である。
★★★★☆
本書は、われわれが誰でも疑問に思うこと、「宇宙の始まりはどのようにしてできたか」、「宇宙の外側はどうなっているのか」という命題への、物理学からのアプローチの歴史と最新理論を実にわかりやすく書いている。
それらの命題に対する著者の答えは、「宇宙は無からのトンネル効果」で生まれたというものである。これは量子力学のトンネル効果を応用した考え方である。
また、永久インフレーションという考え方を使って、われわれと同じような島宇宙が絶えず生まれ続けている。私たちの歴史とまったく同じ歴史を持つ領域が無限にたくさんある、という結論に達する。
まるでSF世界に迷い込んだかのような読後感である。
宇宙論の今
★★★★☆
現在の宇宙物理学の最先端は宇宙をどう考えているか、というのが判る本だ。統一された見解はないが、どういう方向で宇宙をとらえているのかは判る。そしてこの本とは少し違う方向を示している本がすでに出ているので、そちらも気になる。リサ・ランドール著「ワープする宇宙」。途中まではおさらいのようにこの本と同様なんだとは思うけれど。
難しいと言えば難しい本だ。完全に理解しようと思ったらきっとページは止まってしまう。そう考えずにとりあえず、全部読もうとした方がいい。どこまで自分が判ったかよりも、物理学者たちがどう考えているかを知った方がいい。
著者自身の考えである、「無からトンネル効果で宇宙が始まる」というのがとてもすっきりする。それは著者のアイデアだからなのかもしれないが、今の最先端で宇宙をどうとらえているかを知るにはいい本だ。
判らない言葉? そんなのはほっておけばいい。