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風の盆恋歌 (新潮文庫)

価格: ¥460
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
Amazon.co.jpで確認
日本版の「マディソン郡の橋」のような「風の盆恋歌」 ★★★★★
ネット上での知り合いの紹介記事から購入しました。

自分なりの人生を懸命に生きてきたが、「ふっ!?」と振り返ると若かりし頃の青ずっぱい想い出が心の中に拡がって行く。 通常であれば、此処で行き停まってしまうのだが、風の盆恋歌の中では、現実とお祭りの織りなす狭間の中に、驚くほど大胆に、心の儘に動き始めた主人公。

自分の人生と主人公の人生を重なり合わせ、振り返りながら読まされます。

思いやりと無分別が混在しており、人の親として、夫婦として筋が通っているとは思えません。相当高いレベルの仕事をこなしてきた人格者の結論としては残虐すぎる気がする。 風の盆がこのために使われたのはありがた迷惑かも??とも感じます。 
私のような歳(還暦を過ぎて・・・)になっても、心はタイムスリップして青春へと戻れました。
しっとりとした大人の恋〜 ★★★★★
新派の舞台で同名の作品を観たときに

大人になったらステキな恋が出来るのかなぁと憧れていました。

十分に大人にはなりましたが

素敵な身を焦がすような恋にはまだ逢えません。

しかし本の中で

風の盆・富山県八尾の祭りを舞台に

文字で味わうのもいいかも

旧制の高校時代・都築は

えり子とグループのなかで出会いながらも

志津子と結婚することに。

しかしこの二人の心のうちには

静かに思い続けている恋がありました。

二十年後二人はパリで再会し

恋の火が残っていることを再認していたのでした。

そして思い出の八尾・風の盆のとき

二人の運命は大きく動き出すのでした。

うぁ〜

ロマンチックな二人の恋のはぐぐみ方に

大人の恋に憧れてしまいます。

二人の手紙のやり取りも素敵です。

つい渡辺淳一的になり過ぎないのも

秋なんですから

もっと大人の恋のドラマを観たいと思いますよ。

ちょっと朝からメロメロな気分です
文章力のすごさ。 ★★★★☆
あらすじの説明はあえてしません。というか、凡人にはできません(してはいけない)。これは文章力のすごさを思い知らされる作品です。行ったことのない町、観たことのない風景、逢ったことのないヒトたち。それらが鮮やかに頭の中で動き出します。いい意味での、大人の小説だと思います。
よくある不倫物語ではありません ★★★★★
「私は待ち、あなたは言わない・・・」
求めるばかりの幼い恋愛とは違って、湿っぽくなさと潔さは、一重に「不倫」というテーマで括れない作品だと思います。背徳の美学とでも言うのでしょうか。

逢瀬の街を漂う二人に、八尾の情景があまりにも美し過ぎます。
俗っぽい不倫物語には無い、儚くも力強い二人の末路を期待していたのですが・・・

この物語のテーマは最後にあると思います。
おわら保存会長でもありつつも、封印せざるを得なかった踊りを、弔いに手向けた清原さんの想い、凛としながらも、雪流し水の速い流れに流されていったあの日の笹舟を唄う、とめさんの「桑つみの唄」の切なさ・・・、それでも誰しもが人生を歩む中で抱えるであろう澱のようなものに埋もれきってはいない熱い想いが伝わってきます。

情熱に生ければ滅び、平穏に生きようとすれば人生色褪せる・・・
自らの力や想いだけではどうにもならず、叫びたくてもそれが出来ない、そんな人生の矛盾や儚さ、それでも諦めてはいけないということ、「美しさ」は決して憚れるものの中には存在しないことは無いということを、「風の盆」と見事に調和させながら伝えてくれた素敵な一冊です。


遅すぎた恋の儚さ。 ★★★★★
人生はきっと儚い夢なのだろうと思います。風の盆には、行ったことはないですが、きっと向こうの方はあんな感じなのかなあと肌で感じられる素敵な小説です。「愛し合うには、遅すぎた」と思いながらも、一年を手紙のやりとりで愛を確かめ合い、風の盆の頃に再会する二人の50を近くになって、初めて本当に愛した人と過ごす日々を大切に愛おしく思う二人の間は、不倫かもしれないが、そんな言葉ではくくれない何かがあるのではないかと思います。