イギリスの田舎の屋敷
★★★★☆
Washington Irvingの『Bracebridge Hall』(1822年)の翻訳。
テクストには1877年のマクミラン版が使われている。挿絵も充実しており、見て楽しい。
これが初訳。アーヴィング作品の長編としては、最後に残った一冊であった。
イギリスの田舎の屋敷を舞台とした小説で、さまざまな人物や出来事を連作短編風に描いていく。確かな描写力とユーモアで、優れた作品となっている。しかし、現代の読者に受けるかはやや疑問。
南方熊楠が原書を読み、論考に引用していることでも知られる。