戯曲は
★★★★★
戯曲は、自分で演じるか、演劇の裏方として関与しているときでないと、ピンと来ないことが多い。
アガサクリスティの作品も、映画などで見た作品は、戯曲を読んでも理解できるし、映像を思い浮かべることができる。
でも、映画も舞台も見たことがない作品では、自分たちでやろうと思わない限り、つまらない。
本作品も、そう思って読み終わったら、解説で似たようなことが書かれていた。
作品を演じてみると、なにげないト書きに、伏線があったり、
演じてみると、楽しい舞台にすることができる。
俳優や監督の解釈と、主張により、楽しいものにすることができる。
であれば、この戯曲も、自分の人生に照らして、あるいは、
自分が今演じている生活に照らして呼んでみたらどうだろう。
義理の子供とはいえ、子供を守ろうとする義母。
名づけ子を守ろうとする叔父。
2人の視点で読み直すのもよい。
家つきの庭師。
ある家の秘書。
この2人の視点で読み直すのもよい。
判事と執事の立場での読み直しはうまくできなかった。
ヘンリーとオリバーの立場での読み直しもあまりうまくはできなかった。
ピパの立場での読み直しは簡単に済んでしまったが、
もう一ひねり違った読み方ができるかもしれないと感じた。
3つの読み方をしてみると、どう演じればよいかが想像できてきた。
なんとか、全員の立場での読み直しはしたので、どこかで舞台に上げたいと思う。
あるいは、舞台をしなくても、読み合わせだけでもよいかもしれない。
それぞれの配役の感想を聞いてみるのもよいかもしれない。
ps.
フレンチウィンドウという表記は、翻訳によってはフランス窓と訳しているものもある。シリーズで、訳語の統一はしていないのだろうか。