楽しい文章のなかにも、檀さんのこだわりや鋭い洞察も窺い知ることができます。これだけのものは深い教養や人間的なユーモア、さらには控えめな自他を見る目がないと書けないでしょう。しかも決してけばけばしくなく、おそらくは読む方全員に一定以上の好感を与える作品だと思います。すごくおこがましい言い方をさせて頂くと、友を得たような読後の感想をもちました。
とても檀ふみさんが好きになった作品です。
あえて心配を書くと、このすばらしいエッセイ集が今後檀ふみ作品を読む上での「自分の中の基準」になってしまいそうなことです。
本編も大変楽しく読みました(エッセイ集ですが、古いものには10数年程前のものもあるで、その辺りちょっと苦しい(^^;))が、野坂昭如氏による解説文がこれまたHit!!