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悪女の美食術 (講談社文庫)

価格: ¥710
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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ちょっとイヤみ ★★★☆☆
ファーストクラスに乗ってフランスまでグルメ旅行に行ける身分の人が書く食のエッセイだと割り切れば庶民でも楽しめる本です。ラーメンに行列する(=待っている)時間もコストのうち、という考え方は納得です。言葉には結構気を遣っているように見えますが、「チゲ鍋」という表現を見たときはずっこけました。

こういう人と食事をともにする人は大変だろうなぁ。

一人で食事をしてかつ孤独感を出さない方法って結局ないんじゃないの、と一応つっこんどきます。
食への揺るぎなきこだわりを感じる ★★★★☆
「悪の対話術」「悪の恋愛術」「悪の読書術」に続くシリーズ最新刊です。

さてこの本、何がいいって、まずタイトルがいいですよね。
悪女、そして美食。
なんともエロチックでミステリアスでアダルトな雰囲気を醸し出しています。
前3部作に引き続き「悪の美食術」でもよかったはずですが、ここであえて「悪女の美食術」にしたところがにくい。

それから次に、本のカバー。
この真っ赤なカバーには一目惚れしました。
しかもこれ、画像ではよくわかりませんが表面には素敵な立体的なデザインが施されているんです。
もうこの表紙を眺めているだけで幸せです。

と、そんなこんなで、ほとんどジャケ買いしてしまったわけですが、肝心の内容に関してはもちろんいつもの福田節全開。
基本哲学は「悪の〜」シリーズと同じで、ひとつひとつの言動に徹底的に意識的になれ、というもの。
食についての妥協や惰性を一切許さず、しっかりした目的意識と美意識を持って一食一食を真面目に捉えていくことこそが、悪女(つまりは素敵な大人の女性)にふさわしい食のあり方だそうです。

彼の議論や例示は極端で偏っているものが多いので、読者によっては好き嫌いが激しいかと思いますが、一度この世界観にハマると抜けられなくなるのでご注意を。

ちなみにこの本にはフレンチを中心に有名レストラン・料亭等の情報が満載されています。
また食に関する蘊蓄もふんだんに盛り込まれています。
ということで、ちょっとしたグルメ本として読んでもおもしろいと思いますよ♪
美食とは何か ★★★★★
氏は、自らの食に対するこだわり様を、私は、禁治産主義者かもしれないとおどけてみせるが、しかし、それは単なるポーズだろう。
その錦衣玉食な暮らしぶりには、庶民にはついていけない感もあるけどれも、多くの点で、いろいろなことを考えさせられるエッセイ集だった。
さすがに専門分野だけあって、福田氏だけあって、フランスの食文化に対する造詣の深さは、半端ではない。
もちろん、批判的に読めば、読者としての意見は、ちょっと同意しかねる部分もあるが、威あって猛からない氏の語り口調は、それほど嫌味がなくて良かった。
また、本文端の注釈には、福田氏が推す美食の名店も、数多く掲載されており、非常に参考になった。
これからは、ラーメン屋の行列に並ぶような品格を欠く行為には、参加しないことを肝に銘じた。

最高に面白いです。 ★★★★★
タイトルに「女」が付いているものの、「悪の〜術」の待望の美食編といってよい。
内容の本幹は、他のシリーズ同様「食に対して意識的であれ」というもの。
別に高額、贅沢な食事をする必要は無いが、ラーメン屋に行列するのは(いかに美味しくても)恥ずかしいことだ、というあたりが、まさに正論である。

「食べないという麗しい選択」の章は爆笑必至で、また旅行の際に妙な手作りの情熱のこもったモノを持ち込まれては困る、というのも全くその通り。
個人的には「ブランド洋食器を買うのはおやめなさい」の章が、いちばん勉強になった。

「太宰治は、同級生が見ていて辛くなるほど食い意地が張っていた」など、欄外の注釈も読みごたえたっぷり。新書だった「悪の〜術」シリーズと違って、高価な単行本だが、購入して損は無いです。

なお蛇足ながら、雑誌「Straight,」2006年1月号の「福田和也の、とんかつは裏切らない」は最高の記事だった。将来の単行本収録を強く望みます。