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ねじれたEDGE (幻冬舎ルチル文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 幻冬舎コミックス
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買って良かったー! ★★★★★
表紙が結構・・・・なので敬遠しておりましたが、イイじゃないですかぁー!!このくらいねじれると気持ちいいですね、反動が・・・。出会いはともかく、再会現場がマズ過ぎですもの。五木といつきの違い(咲坂の一方的な思い違い)からだったのかなー。これでもかーって言うくらいじっくり描かれているので、ふたりの性格や本性、考えていることが手に取るようにわかるので、それだけでも面白いです。後半のいつきの結構マメで、情が厚く頼もしいところに惚れますよ。そんな男でも、嫉妬するんですねー!男の嫉妬ってぐっと来ますね。でもでも咲坂先生、かわいいの度を越してます!!しかもかなり、エロイーーー!でも、ふたりとも
しっかり生活の基盤を持って一緒には暮らさないところが、偉いですね。364ページ半分は甘甘で、もう満腹!読んで良かったです!!
今回追加中篇で、旧版と印象が変わりました ★★★★★
このお話は、旧版を読んだ時の読後感があまりよくなかったので、本当は買うつもりはなかったのです。
なんと言うか、ハッピーエンドではあるものの、ハッピーな二人のその後が予想できない話というか。「この2人、1年もしないうちに破綻するんじゃないかなあ」なんて。
それも、咲坂(受け・年上数学教師)の性格が可愛くなかったから。咲坂は、物語の最後の数ページでやっと意地っ張りを緩めた程度だったので、「結局今後も、この人相変わらずなんじゃないかなあ」と。

それがですよ!今回加わった雑誌掲載の未収録の短編と、同人誌中篇で、私の感想は180度変わりました。なにこのデロ甘ッぷりは!!もう大好きこういうの!!

咲坂が変わってるんですよ。もちろん意地っ張りだしプライドは高い。だけど、人間的に非常に可愛い人に成長してるんです。咲坂の斎に対する愛情は、もうそれは凄く深くて甘くて一途です。もちろん変えたのは斎(攻め・元教育実習生)なんですが。

斎の方も印象が変わりました。旧作の印象じゃ「出来過ぎの年下で大きい人間。咲坂に惚れてるというよりも、単にほだされたんじゃ?(同情含む)」という印象でした。
が。今回加わった中篇2つにより、年下の背伸びとか、プライドとか、嫉妬や焦りを丹念に書かれてます。確かに大きい人間なんだけどまだ青年、その青年らしさで精一杯咲坂を愛してる、という。

うーん、買って良かったです。この良作を危うく見逃すところでした。
ねじれがほどけて甘くなる ★★★★★
体から始まった関係。
好きなのに言えない。
すれ違いばかりの気持ち。
そういうせつない二人を描くのが本当に上手いですよね、崎谷さん。
以前、他レーベルから出版されたものの文庫化ですが、当時の作品を未読であり現在は入手不可になっている、こういう作品を読むことができるのはファンとしては大変うれしいです。

すれ違った気持ちのままいびつな関係だけ続けてゆき、ついには精神的に耐えられなくなった二人が本心をさらすまでの過程が、とてもせつなく甘く楽しめました。
本編の後日談的・二作品も収録されていて、当初は余裕のあった年下の攻め君が、年齢相応にじたばたするのが身悶えするくらいよかったです(笑)

お買い得。

2002年の作品の再文庫化+α ★★★★★
当時、友達に「この本が好き」といったら、
かなり驚かれたのは、おそらく内容が内容だから。

数学教師の咲坂の元に教育実習生として現れた斎は、
とある事情から一夜を共にした相手。
保身を焦る咲坂は、斎を怒らせ、屈辱的な関係を強いられることに・・・
この設定で他の作家さんなら途中で本を投げ出してたかも。
それを最後まで読ませ、またこの二人の続きを読みたいと
思わせるのは、ひとえにこの著者の秀逸な感情描写にあります。

傷付けてしまう怒りのやるせなさも、
逃げてしまう卑怯な態度の哀しさも、
苦く重いものでしかないはずが、後味はあくまで甘く。
露骨すぎない、軽すぎない、深いけれどやさしい視点。
この2人は、おそらくこの後もきっと安寧な未来じゃないんだろうけれど、
幸せになってほしいなと思わされる、そんなお話。

また、普段個人的に苦手なドラマCDもこの作品に限っては
素晴らしいと思えたのは、セリフ回しが非常に美しいから。
当時の作品の大ファンとしては、
加筆修正をほとんどされなかった英断に心底胸をなでおろしました。
というのも、最近の著者の作品は、当時の端整な文章のリズム、
響きの心地よさよりも、リアルな描写内容に重きを置く作風に
シフトされているので、
現在の作品でこのテイストを見ることはもう叶いません。

地味ながら、著者の作品の中では群を抜くクオリティ。
続編が十分に期待できる内容の二人だと思うのですが、
最近の作風から見るに、叶わぬ願望かもしれません。

雑誌に掲載された未収録の短編と著者の同人誌に収録された
中篇も加えられ、かなりボリュームいっぱいの1冊です。
人間味。 ★★★★★
私が初めて買った崎谷先生の作品です。崎谷先生の作品は、ただの娯楽的BLではない、心情描写の奥深さがあります。

いくつもの経験を経て、人間に臆病になってしまう。素直な気持ちを伝える事にさえもうまく折り合いをつけて、諦めてしまう。そんな、年齢を重ねた人間だからこその性格をうまく書かれていて、そのせいでどんどんすれ違っていってしまう、ねじれていってしまう二人の関係が切ないです。

レーベル的に性描写が濃い目ですが、その最中にもしっかりと心理描写が描かれているので、内容がより深くなっていると思います。
じっくり読めるBL小説をお探しの方は是非。