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不条理な殺人

価格: ¥745
カテゴリ: 文庫
ブランド: 祥伝社
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「トゥ・オブ・アス」(法月綸太郎)――学生時代の習作を改題 ★★★★☆
◆「トゥ・オブ・アス」(法月綸太郎)

  『二の悲劇』の原型となったデモ・バージョン。

  短篇であるため、トリックの仕組みは長篇版よりもクリアでわかりやすいですが、
  二人称叙述の挿入という作品の主題と連関した趣向がなく、人物の掘り下げも
  浅いため、物語としては、どうしても奥行きや深みに乏しいものとなっています。


  ちなみに、タイトルの「トゥ・オブ・アス」は、『ふたたび赤い悪夢』、
  『二の悲劇』の作中に出てくる映画の題名であり、作者にとっては、
  二人の従兄弟の合作者エラリー・クイーンを含意する言葉だそうです。



◆『しらみつぶしの時計』


確かに不条理 ★★★☆☆
 1996-98年に『小説non』に掲載された短編ミステリ10篇を集めたもの。執筆しているのは有栖川有栖、恩田陸、加納朋子、倉知淳、近藤史恵、柴田よしき、西澤保彦、法月綸太郎、若竹七海。
 出来映えはさまざま。面白かったのは法月「トゥ・オブ・アス」。学生時代の作品で、のちの『二の悲劇』の原型となったもの。ひどいのは有栖川「暗号を撒く男」。
 全体として不条理な事件が多く、虚しい。
ばらつきがあるが、、、 ★★★★☆
アンソロジーであるが、各作品のレベルにばらつきがあると感じた。
法月綸太郎の作品は、自作品の某長篇の元ネタになったものであるが
短編の方がすっきりしていて面白かった。