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悪いうさぎ (文春文庫)

価格: ¥760
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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漫画的 ★☆☆☆☆
ステレオタイプに過ぎる登場人物たち、説得力のない猟奇的殺人、
容疑者を増やすためだけの無意味な挿話、無理矢理な推理論考、
ご都合主義なストーリー展開、等々。
小説としては三流だけれど、もし漫画の原作としたらいいかもしれません。
久しぶりに・・・。 ★★★★☆
久しぶりにノンストップで読んじゃいました。
主人公である女性探偵の「葉村晶」シリーズの3作目です。
前作2冊を読んでいなくても、別段問題はありません。
が、きっとこの本を読み終わったら、読みたくなると思います。

今回はシリーズ初の長編、そして「えぐいラスト」です。
こんなにかわいい表紙で、女性作家もので、主人公が女性で
事件の始まりは女子高生がらみで、タイトルも「悪いうさぎ」なのに、
えぐいです。
けれど、読了感は「面白い!」になると思います。
葉村晶がさまざまな困難に出会い、考え悩んで感じて、その過程が
すごくリアルです。作品中に主人公がつぶやいたりする一言に、はっと
させられることが度々ありました。

「事件」も「心理的描写」も決して、軽くはありません。その重さを
救ってくれているのが、心優しい登場人物達です。管理人さんが登場
すると、今までの重さを忘れて、思わずくすっと笑ってしまいます。

次回作も是非よみたいと思わせる面白さ、おすすめします。
(次回作にも管理人さんが出てくるといいな〜)
表紙に騙された〜!! ★★★★☆
可愛らしい表紙に、少女小説+ハードボイルドくらいに思って
買って読んでしまいました。
何でこんなズタボロ女探偵の小説なんか読んでいるんだろう?
と途中で泣きたくなりながらも、
ストーリーがトーンダウンする場所がなかったので、一気読み。
途中でほぼ犯人は分かるんですけれども、
事件の真相は予想を上回るグロテスクなもので、
ホントに後味の悪い作品です。
悪いうさぎの意味 ★★★★☆
雑誌の紹介文にあった「後味の悪さ」の一文が気になって購入しました。殺人小説のルールにのっとっているので、後ろ髪ひかれるような終わり方ではありませんでしたが、確かに読み終えたあとの気分はよくないと思います。でも、おもしろい。一文一文丁寧に読まなければ問題解決に至らなそうだったので、斜め読みの多い私が、珍しく丁寧に読み込みました。ボリュームがあるのでかなり読み応えがあります。うさぎがキーワードです。若竹七海という作者をこの作品で初めて知りましたが、他の作品も読んでみたいと思いました。
ほんとだったらおそろしい ★★★★★
~ フリーの調査員葉村晶シリーズを読むのは『依頼人は死んだ』に続いて、2冊目となりました。たいていの小説に出てくる女探偵というのは、頭脳明晰、美人、危険な目にあってもそれをくぐり抜ける運の強さ、などまさにテレビドラマのヒーローのような美点を兼ね備えたもの、のような気がしますが、晶にはそれらがまったくない。

 もちろん頭が悪いわけで~~はないが、ついつい思い込みで先走りそうな危うさを持ち、素材はいいのだろうけれど”おしゃれ”とは無縁の生活。運の悪さといえば、自分からわざわざ危険を呼び込んでいるのでは、と思えるくらいトラブルに巻き込まれる。

 クールとはちょっと違う。どこかひねたような、乾いた感覚の持ち主。そう、クールというよりはドライといった方がぴったりくるか~~な。同じ女性として、全く生きる世界が違い、しかもその行動には納得しかねる部分もありながらどこか共感できるのは、ちょっと意地っ張りで気が強くて、そのくせ時たま自分のもろさに自己嫌悪しているようなところが、男性社会で働く女性に共通する部分な気がするからでしょうか。

 今回起きる事件は、表紙のかわいいうさぎのイラストからは想像もつかな~~いようなおぞましいものです。読み進めながら、まさかね、と思いましたけど、全くあり得ない話でもなかったりしてと思うと空恐ろしくなりました。世の中には、身寄りのない人なんてたくさんいますからね。そういう人が事件に巻き込まれたら、誰が発見してくれるんだろう。

 この事件は”うさぎ”がキーポイント。読みながら事件の真相を暴ける人はどのく~~らいいるでしょうか。最初から、丁寧に丁寧に読んでみてください。~