病気を受け止める本人の気持ち
★★★★☆
著者のデビュー当時からのファンで、ほとんどの著作を読んできています。
ただ、この本が最初出た時は、余りこうした闘病日記的なものは読みたくなかったこともあって手にしませんでした。
今回文庫化されたのを機に読んでみようと言う気になりました。
この本に登場する「マグノリアの海賊」は、娘二人を連れて東京まで見に行きました。もちろん、この舞台の裏でこのようなことがあったとは知る由もありませんでした。
その後、「グイン・サーガ」の「あとがき」で、乳がんの話を知った訳です。
実際この本を読んでも、著者も書いている通り、全く暗さがありません。むしろ、その経験を楽しんでいるようなところがあります。
その後の活躍を見ても、病気の影響は全く見られませんでした。
ですから、病気とそれを受け止める本人の考え方の関係を強く信じざるを得ません。
今回のすい臓がんについても、是非その意気で頑張って欲しいなと思います。そして、是非「グイン・サーガ」を完結させて欲しいなと思います。