独特の空気感。フランス語が耳に心地よい。
★★★★★
二十歳過ぎくらいに、初めて観ました。
ちょうどフランスに行ったばかりで、フレンチならと、飛びついたのです。
「土曜日に待ち合わせしようね」というセリフがあり、「サムディ(土曜日)」という単語を覚えるまで
繰り返し見てしまったほど、なんかハマってしまった映画です。
過激なシーンもなく、Hなシーンもほとんどない。パリの近郊の街で、職場で、カフェで、公園で、男女や友達同士の会話が繰り広げられる。
映像に独特の味がありますね。太陽光のみ、のような明るさの画や、周りから拾ったような自然の音。
雰囲気が何とも自然で、ドキュメンタリーのよう。
登場人物も主要5人以外はお話しに絡んできません。
美人は徳よね〜、と憧れて髪型やファッションをまねてみたり、友人の恋人に惹かれてしまう心情に
なんかうなづけたり、引っ込み思案な主人公に歯がゆい思いをしたり・・・。
い〜い感じにのんびり最後まで観れちゃいます(本編短いですし)
青春を謳歌する、老若男女にお薦めできますよ♪(フレンチ好きなら、なおお勧め)
この映画が気に入られたら、「レネットとミラベル〜」もお好きになるかもしれません。
悪いことが起こらなくても落ち込むとき
★★★★★
この映画を繰り返し見てしまいます。
素敵なアパルトマンに住み、「上司も部下もいない、理想的な職場よ。私が希望したの」と言うブランシュ。好きな人ができてもみんなに「君には向かないよ」と言われる。
「どうして?私がブスだから?」と微笑む彼女はブスでもないし、賢く、自立した、2年間彼氏がいないってだけの女の子。
恋愛をするとき、実は自分とぴったり合う人には最初は気づかなくて、合わない人を追っかけてしまうことって良くある。自分にあるものを共有できる人ではなくて、ないものを持つ人に惹かれてしまう。
でも最後にやっぱりハッピーエンドになってくれるところが嬉しいな。
男女の関係、どっちが良い悪い、とはロメールは言っていないけど、
世の中を軽妙に、調子よく楽しむ美男美女もいれば、思慮深く、感受性の強さが通じ合う男女もいるという対比もおもしろい。
緑の光線とともに、20代の女の子に向いているとてもキュートな作品です。