韓国ドラマを彷彿させる
★★★☆☆
佐藤浩市さん主演でドラマ化されていると聞き、柏木圭一=佐藤浩市のイメージで読み進めました。ぴったりの役どころだと思います。
貧しく不幸な男が復讐心を糧に成功してゆく姿が描かれています。
が、だんだん途中から、多くの人が入り混じり、そこに出生の秘密を絡めて…とまるで韓国ドラマのようなこれでもかのドロドロ劇に…。フジテレビ系で毎日やっているお昼1:30〜からの枠にぴったりな雰囲気の展開でした。
面白かったけれど、個人的にはどう決着つける気なんかな…だけを頼りに最後まで読みきった感じです。物語の面白さよりも、決着の行方ばかりが気になり少々疲れました。
余談ですが、途中で我慢しきれず映像化のキャスティングをネットで確認しました。佐藤浩市さん以外は想像と違う雰囲気の配役でしたが、いつかDVDで見てみたいです。
セレブにはなれたけど 愛は手に入らない
★★★★★
読みはじめたら、もっと読みたくなってしまう作品です。
最後の母から娘への手紙の表現が素晴らしく、泣きながら読みました。
今でも 読み返しています。
複雑な人間関係が、ますます 読欲をすすめられて 寝不足になる本です。
読み終わった方ならわかりますよ!
夢中で読んだけれど,結末が…
★★★★☆
物語の前提となるシチュエーションが上手く作られ,緊迫したストーリー展開になっている。殺人犯と刑事,追う側と追われる側の描写が小気味よく切り替えられ,ぐいぐい引き込まれる。そして,どちらも応援したくなる。それもそのはず,この小説の登場人物は皆あきれるほどの善人ばかり。
結末は,余りにも残念。十代の少年・少女だって,もっとましな解決法を考えるのではないだろうか?この小説では,人の命が余りにも軽く扱われているように思われる。他人の命も自分の命も,こんなに簡単に奪って良いものだろうか?
という疑問を持ちながらも,とても面白い小説でした。
久しぶりに味わいました
★★☆☆☆
久しぶりに「なんだこりゃ?!」という気分を味わいました。
主人公(柏木)にもその恋人(亜木子)にもまったく思い入れができないまま終わってしまいました。その他の登場人物も思い入れる程深く描かれていないし。
江成ってそんなに悪い人ですかね(お金に汚いのは認めるけど)?自分の知らない妻の結婚前の恋人に何でここまで恨まれないといけないの?とんだとばっちり。亜木子のやったことの方がかなりえげつないと思います。
涙も出ないし、心も温まらない・・・他の人も書いていましたが、東野圭吾だったら同じ題材でかなりの涙を搾り取ってくれたと思います。
切ない・・・
★★★★☆
人それぞれの思い。その思いがうまくかみ合わないとき、悲劇が起こる。人はなぜ人を傷つけながらではないと生きていけないのか。傷つけられたと思って生きてきた圭一も、自分の気づかないところで、多くの人を傷つけていたことを思い知る。亜木子への憎しみも、亜木子を忘れずにずっと愛し続けていきたいと思う気持ちの、裏返しに過ぎなかった。そのことに気づいた圭一の最後に取った行動は、読む人の胸を打つ。とても読み応えのある作品だった。